累風庵閑日録

本と日常の徒然

2014-01-01から1年間の記事一覧

しわすでせわしない

●なんじゃかんじゃと野暮用で忙しく、やろうと思っていたことがあまりできていない。楠田匡介はちっとも進まないし、三本借りたDVDは結局一本しか観れずに返すハメに。せっかく買った「18きっぷ」もまだ一回も使えていない。これが師走というものか。 ●…

墓地の謎を追え

●hontoに注文していた本が届いた。『墓地の謎を追え』 R・S・プラザー 論創社『サンキュー、ミスター・モト』 J・P・マーカンド 論創社『チャーリー・モルデカイ1』 K・ボンフィリオリ 角川文庫『チャーリー・モルデカイ2』 K・ボンフィリオリ …

私は呪われている

●午前中はちょいと街に出て、本を買う。『私は呪われている』 橘外男 戎光祥出版『藤村正太探偵小説選II』 論創社これ以外にhontoに四冊注文しているし、一冊買い忘れているのを思い出したし、ここにきて本買いの勢いが凄まじい。 ●本は河出文庫の楠…

白魔の一夜

●早速『ウーマン・イン・ブラック』を借りてきて、観た。面白かった。ストーリーは特に中盤以降、いかにもこの手の映画らしい改変が加えられているが、実にそれらしくいじられていて違和感がない。むしろこう変えた方が、より映画として面白くなっている気が…

『黒衣の女』 S・ヒル ハヤカワ文庫

●角川横溝文庫のダブり本の在庫から、放出するものをピックアップする。ブックオフの値段ラベルを剥がすために、杉本カバーを外してスプレータイプの「ラベル剥がし」を吹きかける作業に取り掛かる。……というつもりが、なぜか「ラベル剥がし」のガスがすっか…

『雲をつかむ死』 A・クリスティー クリスティー文庫

●午前中は野暮用。 ●『雲をつかむ死』 A・クリスティー クリスティー文庫 読了。 安心して読める秀作。黄蜂や二本のスプーンといった小道具が楽しいし、心理的瞬間という視点にはわくわくする。殺人手段はまるで(伏字)で、私の好みに直撃。ポアロが捜査を…

『怪奇・伝奇時代小説選集13』 志村有弘編 春陽文庫

●『怪奇・伝奇時代小説選集13』 志村有弘編 春陽文庫 読了。 収録作九編のうち、六編が四谷怪談ネタである。似たような内容が続いて飽きるかと思ったが、それぞれの作品がそれぞれに工夫を凝らしており、バラエティを楽しめた。

退職の心配

●前の勤務先の同僚とまだ付き合いがあり、ちょいちょい飲みに行っている。今日も飲んできた。先月、退職宣言をしたと言っていたあの彼だ。今日聞いたら、退職手続きの書類が直属の上司である課長で止まっているという。部署の部長には、一応話が通っているだ…

来年の美術展

●『日経おとなのOFF』という雑誌を買ってきた。目的は特集記事の、「2015年絶対に見逃せない美術展」というやつ。来年の目玉は、上野の国立博物館で開催される鳥獣戯画展だろう。期間中に展示品の入れ替えがあるというから、二回行かねばなるまい。先…

『シャーロック・ホームズ 七つの挑戦』 E・ソルト 国書刊行会

●結局、忙しさを一週間引きずってしまった……プライベートの生命活動が乏しい一週間であった。 ●『シャーロック・ホームズ 七つの挑戦』 E・ソルト 国書刊行会 読了 既刊のシリーズ短編集五冊から、訳者が七編を選んで一冊に構成した本。ということは、収録…

ジュニア探偵小説資料集

●お願いしていた私家版の本『偕成社ジュニア探偵小説資料集』 盛林堂ミステリアス文庫が届いた。 ●今週はめちゃくちゃ忙しくて、まともな更新ができない。でもこの忙しさも今日で終わる……はず

『最上階の殺人』 A・バークリー 新樹社

●埼玉県蕨市の、川鍋暁斎記念美術館に行ってきた。幕末から明治にかけて活躍した絵師の、曾孫ご本人が開設している施設である。暁斎の多彩で達者な絵の数々を、ゆっくり楽しませてもらった。最も見事だったのが「新版かげづくし 天狗の踊」で、天狗達が踊っ…

閉ざされた庭で

●書店に行って本を買う。『閉ざされた庭で』 E・デイリー 論創社『レイナムパーヴァの災厄』 J・J・コニントン 論創社ようやく、先月分の論創海外を買った。 ●ついでにブックオフに立ち寄り、放出用に角川横溝の非金田一ものを三冊買う。

『エムズワース卿の受難録』 P・G・ウッドハウス 文藝春秋

●『エムズワース卿の受難録』 P・G・ウッドハウス 文藝春秋 読了。 月曜の日記に書いた、他愛ないどうでもいい作品、という理解は間違っていたようだ。ウッドハウスの書く小説は、伏線と構成の妙を愛でる作品なのである。ということが、一冊読了してやっと…

閉店

●今通っているジムが、来年三月末で閉店になるという。ここには書かない周辺事情から推して、その可能性もなくはないと思っていたので、さほど驚きはない。が、とうとうこの日が来たか、との思いはある。 ここは規模が小さいし設備は古びているし、更衣室に…

楽しむための条件

●また一つ歳をとってしまった…… ●この冬の用心として、インフルエンザの予防接種をやっておこうと思う。近所のクリニックに尋ねると、予約なしで対応してくれるという。近いうちにタイミングをみて行ってくる。 ●本は文藝春秋のウッドハウス選集第二巻を読み…

『絞首人の一ダース』 D・アリグザンダー 論創社

●『絞首人の一ダース』 D・アリグザンダー 論創社 読了。 いきなり別の話から始めるが、落語の人情咄が嫌いだ。興味がないのではない。じっとりと湿った内容が嫌いなのだ。ついでに書くと、時代小説の市井ものも嫌いだ。よくあるパターンは、過酷な運命に翻…

怪盗ニック全仕事

●今日は某美術館に漆器の展示会を観に行くつもりだったが、電車に乗って街に出てからふと気が変わって、やめにした。街を歩いて書店を覗き、本を買う。『怪盗ニック全仕事I』 E・D・ホック 創元推理文庫『シャーロック・ホームズの蒐集』 北原尚彦 東京創…

『岡田鯱彦名作選』 河出文庫

●中断していた『岡田鯱彦名作選』 河出文庫 を読了。 岡田鯱彦って、こんなに面白かったのか。収録作の多くが五十ページ以上の作品で、内容もきちんと書かれており、読み応えがある。犯人探しタイプのミステリは、ある程度長い方が楽しめる。「石を投げる男…

『迷路荘の惨劇』 横溝正史 角川文庫

●『迷路荘の惨劇』 横溝正史 角川文庫 読了。 短編版、中編版、長編版と読み比べをやってよかった。中編版まで残っていた不満点が解消されているし、中編版よりもさらに真相を暗示しにくい状況に仕立てられている。 解決部分の書き込みもきめ細かくなってい…

妖魔の横笛

●お願いしていた私家版の本が、二個所から一冊ずつ届いた。『妖魔の横笛』 鷲尾三郎 盛林堂ミステリアス文庫『月光殺人事件』 V・ウヰリアムス 湘南探偵倶楽部後者は日本公論社版の復刻である。ネットが発達したおかげで、こういう私家版が入手し易くなって…

金田一耕助学会

●イベント二日目は「金田一耕助学会」である。去年そのレベルの高さにびっくりしたが、今年もまた実に興味深い内容が続き、素晴らしい。こういうのを聴いていると、ようし俺もいっちょやったるか、と意欲が湧いてくると同時に、こりゃかなわんなあ、とも思う…

文学フリマ

●夜中に何度か意識が戻ると、その度に列車が止まっている。これは大方何かのトラブルで、遅れが発生しているな。と思ったけれど、別に急ぐ用事はないのでありのままに事態を受け止めることにする。 東京着の一時間前に設定しておいたアラームが鳴ったので起…

千金

●今日から三日間の旅程で岡山に行く。倉敷市で開催される「1000人の金田一耕助」、通称「千金」というイベントに参加するのだ。三連休初日のせいか、東京駅も新幹線もやけに混んでいる。なにしろ、新幹線の指定席を乗車一ヶ月前の発売開始当日に買いに行…

命の方が大事

●延期を重ねていた飲み会を本日決行。前の職場の飲み仲間とのサシ飲みである。以前から仕事に対する不満を漏らしていた彼、ついに退職を決意したという。すでに部長にまで話が伝わり、正式な書類手続きが進んでいるそうな。話を聞くとかなり無茶な職場環境だ…

『迷路荘の怪人』 横溝正史 東京文藝社

●『迷路荘の怪人』 横溝正史 東京文藝社 読了。 原型版とくらべて描写が細かくなり、展開が丁寧になっている。真相もこっちの方が、某登場人物の心情がよく表れていて、凄味が増している。真相解明の場面も大幅に書き込みが増え、関係者の行動がずいぶん明確…

死の谷を越えて

●畠山記念館に「大名茶人 松平不昧の数寄」という展示会を観に行ってきた。松江藩第七代当主にして茶人の松平不昧が蒐集した、茶道具その他美術品の展示である。国宝の手箱と墨跡を筆頭に、重要文化財の茶碗や茶入、その他茶道具の逸品が展示されている。 重…

『金田一耕助の帰還』 横溝正史 光文社文庫

●しばらく前から、読書に向かう集中力の衰えを感じている。一冊の本を一気に通読するのがしんどい時があるのだ。長編なら一気に読むしかないし、アンソロジーなんかだと収録作がバラエティに富んでいるから、最後まで読める。いけないのが個人短編集で、読ん…

踏み止まる

●半月ほどサボっていたジム通いを再開してすぐに、体調を崩して寝込んでしまったのは今月初旬の話だ。タイミング悪くスタートでずっこけてモチベーションがなくなり、再びずるずるとサボリの流れに身を任せてしまいそうになるのをどうにか一週間で踏み止まっ…

飲む

●午前中は野暮用。午後は河出文庫の岡田鯱彦を少し読む。 ●晩の肴は煮物。具材は根菜類と、蒟蒻、椎茸、薩摩揚げ、そしてふと思いついた蛸。三時頃から取り掛かり、途中いったん冷まして味を染ませたりしながら、ゆっくり作る。砂糖も醤油も目分量で使ったの…