累風庵閑日録

本と日常の徒然

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

野菜炒め

●ネットで見かけた、野菜炒めの上手な作り方。弱火でじっくり、あまりかき混ぜずに炒めるべし、だそうな。急激な加熱は野菜の細胞を壊して水分を出すし、あまり混ぜると熱が逃げて野菜に火が通らないんだと。実際に弱火でやってみると、なるほど今まで作って…

街角の書店

●今日は岩波文庫の『鏡花随筆集』を少し読む。この本も一気読みはできないしんどさがある。ひとつひとつの文章を噛みしめるように、同じ段落を何度も読み返して、ようやく文意を把握できる。そうやって読むこの本は、通読に一週間から十日はかかりそう。これ…

濃い

●光文社文庫の山田風太郎ミステリー傑作選を読んでいる。読む前から分かっていたことだが、濃い。この濃さでこの厚さを一気に通読はできないので、いったん中断して、明日は別の本に手を出すことにする。

狐医者

●どうもなんだか、一冊の本に手を出す気がしないので、「横溝正史の『朝顔金太捕物帳』をちゃんと読む」プロジェクトの続きをやる。第七話「狐医者」である。駕籠に乗っていた医者を暗殺者が襲撃した。医者は衆人環視の中で駕籠に乗り込んだはずなにのに、殺…

数珠を追う影

●「横溝正史の『朝顔金太捕物帳』をちゃんと読む」プロジェクト。今回は第六話「数珠を追う影」を読む。金太の知人お町が、奇妙な因縁で手に入れた水晶の数珠。いくつかの珠には文字が彫り込まれており、続けて読むと「みほとけの」となる。こうくるともう、…

『パーフェクト・アリバイ』 A・A・ミルン 論創社

●『パーフェクト・アリバイ』 A・A・ミルン 論創社 読了。 表題作の戯曲は、軽快な展開のなかに、わずかな食い違いから真相が露見するというミステリの面白さがきっちり仕込まれていて嬉しい。「十一時の殺人」の密度も、「ほぼ完璧」の切れ味も、ともに楽…

『ドイル傑作選』と『ドイル傑作集』

●知らなかった事を自分のためにメモ。 少し本の整理をした。ついでに、翔泳社の『ドイル傑作選』全二巻と、創元推理文庫の『ドイル傑作集』全五巻とで、収録作の重複をチェックしてみた。どちらかというと「読めればいい派」なので、創元版ですべてカバーで…

『スペードの女王』 横溝正史 角川文庫

●『スペードの女王』 横溝正史 角川文庫 読了。 再読だが、当然のように内容も犯人も覚えちゃいない。前田浜子の扱いが、原型短編よりもずっと自然になっている。相変わらず別荘の六人の大半は名前だけの存在で、これはどうもいまいち。相変わらず金田一耕助…

『金田一耕助の新冒険』 横溝正史 光文社文庫

●『金田一耕助の新冒険』 横溝正史 光文社文庫 読了。 「光文社文庫の『金田一耕助の新冒険』を一年かけて読む」プロジェクト。今回はまず、「魔女の暦」を読む。ところがこの作品、過去の記録を調べてみると、なんと九年前にすでに読み比べをしていたのであ…

『双生児の復讐/マイナスの夜光珠』 マッカレー/ビーストン 春陽堂

●『双生児の復讐/マイナスの夜光珠』 マッカレー/ビーストン 春陽堂 読了。昭和五年刊行の、探偵小説全集第十五巻である。マッカレーの「双生児の復讐」は、冒頭二十ページで物語の背景と復讐の動機とが説明され、すぐに双生児の活躍が始まる。内容はスピ…

藤雪夫探偵小説選

●午前中は野暮用。 ●帰宅途中、書店に寄って本を買う。『藤雪夫探偵小説選I』 論創社 ●帰宅したらなんだかがっくりきたので、午後からは本も読まず特に何をするでもなく、ぼんやりと過ごす。夜になって少し気力が回復したので、翻訳の短編ミステリを二編読…

『鯉沼家の悲劇』 鮎川哲也編 光文社文庫

●『鯉沼家の悲劇』 鮎川哲也編 光文社文庫 読了。 気に入った作品にだけコメントを付ける。 「鯉沼家の悲劇」宮野叢子叙情味の勝った文章で悠々と描写を積み重ね、過去の様々なエピソードを織り込みながら、鯉沼という「家」とその一族、そして周辺の人々を…

古書ミステリー倶楽部

●hontoに注文していた本が届いた。『列島文化再考』 網野善彦/塚本学/坪井洋文/宮田登 ちくま学芸文庫『呪縛の家』 高木彬光 光文社文庫『古書ミステリー倶楽部III』 ミステリー文学資料館編 光文社文庫今月は買う量が多い。最低でもあともう一冊…

『冷えきった週末』 H・ウォー 創元推理文庫

●『冷えきった週末』 H・ウォー 創元推理文庫 読了。 なかなかの傑作。人物描写が際立っており、ぐいぐい読ませる原動力になっている。多くの登場人物達が、なんとも俗っぽくて生臭くて、つまりは活き活きと描かれている。ラムゼイ署長の危険な無能さも、二…

『翳ある墓標』 鮎川哲也 扶桑社文庫

●『翳ある墓標』 鮎川哲也 扶桑社文庫 読了。 鬼貫シリーズではないけれど、まぎれもなく鮎哲ブランドのミステリで、面白かった。巻末解説に、いつもの鮎川作品よりもスピーディーとあって、そのスピード感がよかった。どのようなスピード感かは、中盤以降の…

七時間半

●ゴールデンウィークは結局どこにも行かなかったので、その代わりとして今日、JRの「休日おでかけパス」を使って鎌倉に行ってきた。 ●江ノ電を長谷で降り、初めて訪れる高徳院で国宝の銅造阿弥陀如来坐像を観る。鎌倉の大仏さん、である。……でかい。頭が悪…

原稿の続き

●ジムで三回目のマンツーマンサポート。体組成を測定すると、脂肪が減って筋肉が増えている。入会時の測定から一ヶ月しか経っていないので、数値としては当然わずかなものだが、成果が目に見えるとモチベーションが上がる。 ●先日の原稿の修正と、関連データ…

旅行の準備

●旅行の計画を練り、現地でのバスの便や手頃な居酒屋等を調査する。ホテルは予約済みである。買うべき切符も明確になった。これで実際に切符を購入したら、あとはもう当日を待つばかり。 ●ゴールデンウィークは、結局どこにも行かなかった。その代り今度の週…

『ぶち猫 コックリル警部の事件簿』 C・ブランド 論創社

●『ぶち猫 コックリル警部の事件簿』 C・ブランド 論創社 読了。 粒揃いの傑作短編集。「遠い親戚」の手掛かりの出し方は実に秀逸。「ロッキング・チェア」は短いページ数に多くの伏線を凝縮した、密度の高い秀作。「屋根の上の男」は侯爵夫人のキャラクタ…

原稿書き

●午前中は原稿書き。探していた参考文献が部屋の隅から見つかったので、これで書き進めることができる。一応完成させて、某氏に送る。 ●午後はなぜかがっくりきて、読みかけの短編集を手に取る気にならない。江戸関連のノンフィクションを拾い読みしつつ、せ…

旅行延期

●近いうちに鹿児島旅行を計画していたのだが、延期した。桜島の活動が活発化しているのを重く見たのである。まさかの大噴火なんてことがなくても、降灰や火山性地震による鉄道の運休で、旅程が崩壊するリスクを無視できない。それでも数日前までは行く気だっ…

『シャーロック・ホームズ 神の息吹殺人事件』 G・アダムス 竹書房文庫

●文学フリマに出かける。まずは横溝系サークル「神保町横溝倶楽部」の皆様にご挨拶申し上げる。その後、あらかじめチェックしておいた、『アントニイ・バークリー書評集 第2巻』 アントニイ・バークリー書評集製作委員会『戦前『科学画報』小説傑作選I』 …

『ジョン・ディクスン・カーを読んだ男』 W・ブリテン 論創社

●『ジョン・ディクスン・カーを読んだ男』 W・ブリテン 論創社 読了。 打率の高い良質の短編集。題名と内容とがちゃんと結びついているという点で、表題作と、「エラリー・クイーンを読んだ男」、そして「ジョルジュ・シムノンを読んだ男」が秀逸。「ダシー…

犬はまだ吠えている

●本を買う。『犬はまだ吠えている』 P・クェンティン 原書房『死への疾走』 P・クェンティン 論創社『青い玉の秘密』 D・B・ヒューズ 論創社 ●暑くなったので麦茶を仕込んだ♪もうそういう季節である。 ●今日は金曜で飲んでいい日だし、幸い時間にも気力…