累風庵閑日録

本と日常の徒然

2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

年内最後

●年内最後の更新です。今年一年、皆様にはお世話になりました。ありがとうございます。来年もまた、よろしくお願いいたします。 ======================== ●今年の総括。 ◆全般的に至極平穏で、気持ちにも時間にもゆとりのある一年…

明日から乱歩

●午前中は岡本綺堂の「玉藻の前」と、戯曲を二編読む。感想は忘れないように非公開で書いておいて、この本を読み終えたときにまとめてアップする。 ●ここで岡本綺堂はいったん休止して、明日からは光文社文庫の江戸川乱歩を読むことにする。つまみ食いである…

文人、ホームズを愛す

●書店に寄って本を買う。『文人、ホームズを愛す』 植田弘隆 青土社これが今年の本の買い納めである。 ●もうすっかり集中力も根気も衰えてしまって、厚い本を一気に通読するのがなかなか難しい。学研M文庫の岡本綺堂『妖術伝奇集』を手に取って、今日と明日…

『ロジャー・シェリンガムとヴェインの謎』 A・バークリー 晶文社

●『ロジャー・シェリンガムとヴェインの謎』 A・バークリー 晶文社 読了。 この結末はぼんやりと想像できたし、私がミステリに期待している方向性とはちと違う。だが、読んでいる間はすこぶる面白かったから、概ね満足。活き活きとした探偵活動や事件に関す…

孟宗竹

●「横溝正史の『金太捕物聞書帳』をちゃんと読む」プロジェクト。今回はいよいよその最終回、第十四話「孟宗竹」である。坊主の死体が古狸に入れ替わったという奇妙な事件に、金太の子分の留公が取り組む。今回金太はほぼ何もせず、留公に助言を与えるのみで…

『アフリカの百万長者』 G・アレン 論創社

●『アフリカの百万長者』 G・アレン 論創社 読了。 天才的詐欺師クレイ大佐が、アフリカで成功した百万長者を騙す連作長編。同じ被害者を何度も繰り返し騙すという展開を、全十二回の連載でやってのける。どうやってマンネリにならず、説得力を維持して連載…

写真

●倉敷市観光課さんから、十一月の千金イベントの写真をダウンロードできるようになったとのお知らせをいただいた。早速指定のファイル転送システムにアクセスして、落としてくる。あとでちゃんと観る。

香住春吾

●お願いしていた本が届いた。『猶太人ジリウク』 G・シメノン 湘南探偵倶楽部春秋社から出た本の復刻版である。 ●hontoに注文していた本が届いた。『香住春吾探偵小説選I』 論創社

『石』 小松左京 出版芸術社

●『石』 小松左京 出版芸術社 読了。 「ふしぎ文学館」シリーズの一冊で、恐怖小説集である。「くだんのはは」はさすがの名作。再読の今回は、時代の色に染められた少年が、つい表してしまった卑劣さに目がいった。他に、「海の森」、「秘密(タプ)」といっ…

痛飲と温泉

●土曜日曜で、「18きっぷ」を使ってちょっと出かけてきた。土曜はかつての飲み仲間と再会して大いに飲んだくれ、今日はそのおっさんに車を出してもらって日帰り温泉でひとっ風呂。 ●今日の温泉行きは、昨日飲みながら話をしていて急に決まったものだ。予定…

『風流べらぼう剣』 都筑道夫 文春文庫

●『風流べらぼう剣』 都筑道夫 文春文庫 読了。 私の嫌いな湿っぽさのない、ハードボイルド人情咄。このドライさは、主人公左文字小弥太の造形に多く因っているようだ。かといって、主人公が冷酷なわけではない。薄っぺらな同情をしない現実主義の裏に、様々…

『暗い廊下/グレイ・ファントム』 S・オーモニア/H・ランドン 春陽堂

●『暗い廊下/グレイ・ファントム』 S・オーモニア/H・ランドン 春陽堂 読了。 探偵小説全集第十四巻の後半、H・ランドンの「グレイ・ファントム」をようやく読んだ。怪盗グレイ・ファントムの活躍譚である。怪盗は既に引退しており、前非を悔いて善人に…

京の冬の旅

●昨日手に入れた「京の冬の旅」のパンフレットを眺めていると、にわかに「計画立案欲」が高まってきた。楽天トラベルで京都市内のホテルの状況を確認すると、一泊一万円以上のシティホテルと、カプセルホテルや相部屋の安宿ばかりが豊富で、手頃な値付けのビ…

エイルマー・ヴァンスの心霊事件簿

●書店に寄って本を買う。『エイルマー・ヴァンスの心霊事件簿』 A&C・アスキュー ナイトランド叢書基本方針として怪奇小説はもうこれ以上買わないことにしているのだが、オカルト探偵には例外的にちょっと興味を引かれる。 ●駅でたまたま見かけた、「京の…

『シャーロック・ホームズの大冒険(上)』 M・アシュレイ編 原書房

●『シャーロック・ホームズの大冒険(上)』 M・アシュレイ編 原書房 読了。 上下巻、全二十六編収録のホームズパスティシュアンソロジーである。今回はその上巻だけを読む。パスティシュは必ずしも優れたミステリである必要はないが、登場する探偵がいかに…

今日は中止

●朝から出かける予定であった。出先で少し歩く必要がある。が、あいにく天気が思わしくないので歩きたくない。延期しても差し支えない用事なので、今日は中止とする。 「二キロもの道を歩くのは容易じゃない、まして雨の中となるとなおさらだ。」 ●部屋にこ…

平穏無事

●午前中は野暮用。 ●午後は原書房のホームズパスティシュ集を少し読む。 ●平穏無事な週末である。午後はジムに行こうかと迷ったが、本を読む時間が欲しくてサボってしまった。

『迷路荘の怪人』 横溝正史 出版芸術社

●『迷路荘の怪人』 横溝正史 出版芸術社 読了。 できれば月に一冊くらいは横溝関連本を読みたいと思う。そこで今月は、積んでいた横溝正史探偵小説コレクション第四巻を読むことにした。収録は中編二作品で、どちらも再読である。 「旋風劇場」 過去の日記を…

来年の展示会

●『日経おとなのOFF』という雑誌を買ってきた。目的は特集の「2016年 絶対に見逃せない美術展」である。個人的な来年の目玉は、東京都美術館で開催される若冲展。その他、年初の初期浮世絵展、国立博物館の禅特集、根津美術館の丸山応挙展などが面白…

オーモニア

●昭和四年に春陽堂から刊行された、探偵小説全集第十四巻『暗い廊下/グレイ・ファントム』を読んでいる。前半はステシー・オーモニアの、「暗い廊下」を表題作とする短編集で、全十二編が収録されている。とりあえずその前半を読んだ。この作家の作品を読む…

中国銅鑼の謎

●hontoに注文していた本が届いた。『虐殺の少年たち』 G・シェルバネンコ 論創社『中国銅鑼の謎』 C・ブッシュ 論創社 ●盛林堂さんから、注文していた本が届いた。『あらしの白ばと』 西條八十 盛林堂ミステリアス文庫 ●戦前の翻訳本を読み始めた。旧…

『法螺吹き友の会』 G・K・チェスタトン 論創社

●『法螺吹き友の会』 G・K・チェスタトン 論創社 読了。 これはしんどい。何度か読み返しても文章の意味が理解できない個所がちょいちょいあって、そんなときは今いったい何を読んでいるのか分からないまま、視線が紙の上を滑っていくばかり。虚しさにスト…

軽々と

●車検に出していた車を取りに行ってきた。散歩のつもりで、ディーラーまで三十分ほどてくてく歩く。今回はいろいろ交換部品が多く、費用はあれやこれやであっという間に六桁に達した。予算はきっちり十万円を確保していたのだが、軽々と超えてしまってどうに…

じわじわと

●毎日記入している体重のグラフを眺めて、とうとう現実から目を背けるわけにはいかなくなった。なんとまあ、じわじわと増えてきているではないか。いかんいかんこれはいかん。原因は簡単なことだ。日々の摂取カロリーが多過ぎるのである。ジムも、十月十一月…

『巡礼者パズル』 P・クェンティン 論創社

●『巡礼者パズル』 P・クェンティン 論創社 読了。 前半はよくあるサスペンス・メロドラマのようで、なかなか物語に乗れない。ところが中盤、主題が見えてからは俄然面白くなった。素晴らしい盛り上がりで、ぐいぐい読める。ありきたりのサスペンス・ミステ…

温泉めぐり

●朝から病院。八月に受診した人間ドックの結果を、まだ引きずっている。診療は五分で終わり、薬を受け取って病院を出る。来年二月にまた受診と、今度は検査がひとつ入る。まだまだ引きずるのである。 ●今日はこの後予定がない。電車に乗って街に彷徨い出るこ…

『エラリー・クイーンの災難』 飯城勇三編訳 論創社

●『エラリー・クイーンの災難』 飯城勇三編訳 論創社 読了。 第一部贋作篇では、「生存者への公開状」と「本の事件」の二作が特に秀逸。散りばめられた手掛かりから結論を導く筋道がそれらしく、読んでいて嬉しい。第二部パロディ篇は言葉ネタが多く、訳注が…

冬の切符

●冬の「18きっぷ」を買ってきた。今回は一泊旅行に二回行くことにしており、すでに二軒のホテルを予約済みである。一方は旅程まで固まっているが、もう一方はまだ白紙。どういうルートで目的地にたどり着くか、これからゆるゆる考える。その考えるというこ…