累風庵閑日録

本と日常の徒然

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

消える虚無僧

●「横溝正史の朝顔金太捕物帳をちゃんと読む」プロジェクト。今回は第五話「消える虚無僧」を読む。商家や旗本屋敷などに現れる謎の虚無僧。出入りできないはずの部屋からいつの間にか姿を消している。という不可能興味のあるオープニングが楽しい。盲目の浪…

『夜の黒豹』 横溝正史 角川文庫

●『夜の黒豹』 横溝正史 角川文庫 読了。 みんな集めてさてと言い、といった謎解きミステリの切れ味はちと乏しいが、割と構成がしっかりした通俗スリラーに仕上がっており、面白く読めた。原型短編の内容は前半のベースになっているに過ぎず、中盤以降は登場…

一年

●こっちにブログを引っ越してもう一年になる。 お越しの皆様におかれましては、いつもご覧いただいてありがとうございます。今後も日々のどうでもいいことをだらだら書いていきますので、おはようこんにちはの挨拶程度と思召して、ふと気が向いた時にでも覗…

もぎり観覧券の謎

●京都旅行最終日。今日の目的地は国立博物館の一カ所だけである。現在開催されている特別展示「桃山時代の狩野派」を観るのだ。上野の国立博物館で買った年間パスポートが有効なので、フリーパスである。 ●ホテルをチェックアウトし、荷物をロッカーに預け、…

京都旅行二日目

●八時頃のJRで行動開始。まずは宇治まで南下し、平等院まで歩く。鳳凰堂内部拝観は、なんとすでに行列ができていてびっくり。時間指定のチケットを買うと、順番が回ってくるのは一時間後であった。境内には修学旅行の学生さんがうじゃうじゃいる。さすが最…

『「X」傑作選』 ミステリー文学資料館編 光文社文庫

●早朝の電車で東京へ向かう。今日から二泊三日の旅程で、京都に行くのである。東京駅でいったん改札を出、あらためて別の切符で入り直す。JR東海の割引商品「ぷらっとこだま」である。こいつを使うと三千円がとこ安くなるのだ。ただし自宅最寄り駅から東京…

マンツーマンサポート

●ジムで、予約していたインストラクターさんと話をする。新規加入会員は無料マンツーマンサポートが四回受けられるという、その第二回目である。今回の趣旨はトレーニング内容の見直しだそうで。これまでのトレーニング記録を確認してインストラクターさん曰…

『ファイロ・ヴァンスの犯罪事件簿』 S・S・ヴァン・ダイン 論創社

●『ファイロ・ヴァンスの犯罪事件簿』 S・S・ヴァン・ダイン 論創社 読了。 犯罪実話は趣味じゃない。この本は、せっかく買ったからというだけの理由で手に取り、案の定読むのがしんどかった。それでも、多少なりとも面白味を感じた作品をいくつか挙げてお…

『公園はおれのもの』 S・ピータース 角川書店

●『公園はおれのもの』 S・ピータース 角川書店 読了。 「公園」の文字には「セントラル・パーク」とふりがながある。ゲリラ戦の技能を持った、ベトナム帰りの元兵士がニューヨークのセントラル・パークを占拠するという話。 そつなく書かれた佳作。序盤こ…

ちょいと仕事

●昨日の打ち合わせで決まった作業分担に沿って、ちょいと仕事。量はさほどでもないが、情報の並べ方に一考を要する。 ●金曜から読み始めた翻訳アクション小説。面白くなってきたけど、やはり読了できなかった。二段組みは時間がかかる。

美術館と打ち合わせと

●根津美術館で、特別展「燕子花と紅白梅」を観る。どちらも国宝の、「燕子花図屏風」と「紅白梅図屏風」が嬉しい。そして重文「蔦の細道図屏風」の、デザインの面白さよ。 ●「紅白梅図屏風」はMOA美術館が所蔵しているそうな。この美術館は静岡県にあって…

京都観光ガイドブック

●書店に寄って本を買う。まずは京都のガイドブックだ。予定している京都旅行の日程が迫ってきたので、去年の旅行で使って大変重宝したガイドブックの、今年度版を買おうと思う。棚に見つからなかったので書店員殿に訊いて調べてもらうと、なんとこの本、学校…

『真夜中の檻』 平井呈一 創元推理文庫

●『真夜中の檻』 平井呈一 創元推理文庫 読了。 傑作。しっとりとした文章でクラシカルな味わいの怪談が語られる。翻訳本を続けて読んだあとだけに、最初から日本語で書かれたこの文章が妙に胸に沁みるようで、読んでいて気持ちいい。 同時収録の非小説も読…

人間ドック

●今年度の人間ドックを予約した。受診日は八月初旬である。気が早いようだが、油断していると案外すぐに空きが無くなってしまうから、早めの行動が肝心なのだ。鼻からの胃カメラっちゅうやつも無事予約できた。去年は予約が埋まっていて受診できなかったので…

還付金

●確定申告の結果として、還付金が振り込まれた。六桁に達する結構な額である。こんなあぶく銭が入るとつい、いい気になってどこか温泉にでも行きたくなるが、それは愚か者の振る舞いである。ぐっと我慢して、ひとまず全額貯金する。

『この男危険につき』 P・チェイニー 論創社

●『この男危険につき』 P・チェイニー 論創社 読了。 型通りの通俗ハードボイルドである。ギャングと美女とタフガイと。酒と煙草と拳銃と。嘘と罠と裏切りと。というやつだ。「典型好き」としては楽しく読める。終盤、ほほう、そう来たか、という捻りがあっ…

ひとまず完了

●午前中は野暮用。 ●午後は論創海外を少し読む。某同人誌の作業に取り組み、ひとまず最後までやり終える。

『引き潮の魔女』 J・D・カー ハヤカワ文庫

●『引き潮の魔女』 J・D・カー ハヤカワ文庫 読了。 主人公が犯行に関わっていると決めつけ、ネチネチと迫る警官トウィッグの脅威、というサスペンスが主題になってしまって、不可能犯罪の興味がどこかへ行ってしまったようだ。殺人以外の事件にも力点がお…

『ミステリ・リーグ傑作選 下』 飯城勇三編 論創社

●『ミステリ・リーグ傑作選 下』 飯城勇三編 論創社 読了。 本書の目玉である長編、B・フリンの「角のあるライオン」は、どうにもしんどかった。とにかく会話が回りくどくてまどろっこしく、ぎこちない。黄金時代の作品ではなくて、コリンズだとかA・K・…

暗闇の鬼ごっこ

●新規のジムに行ってきた。まず初めに見学を、と思って職員さんに話を聴く。用紙に名前を書いてアンケートに答え、ではこれから館内をご案内いたします、という流れになる。お荷物はお預かりもできますけど、と言われたのでこれは着替えですと答えると、あ、…

『壜の中の手記』 G・カーシュ 晶文社

●いくつかの用事をこなしに出かける。NTTに機材を返すために郵便局へ。県議会議員選挙の期日前投票のために市役所へ。晩の食材を買うためにスーパーへ。そして市内某寺へ。 来週、件の某寺で伝統芸能が奉納されるという。今日はとりあえず現場に行って、…

千代有三探偵小説選

●書店に行って本を買う。『千代有三探偵小説選II』 論創社荷物になって重いので、論創海外の二冊は帰宅してからネットで注文した。 ●回線を休止したNTTさんから、借りているADSLのモデムとスプリッターとを返しなさいと言ってきたので、対応する。…

『怪奇・伝奇時代小説選集14』 志村有弘編 春陽文庫

●『怪奇・伝奇時代小説選集14』 志村有弘編 春陽文庫 読了。 ううむ、今回は特にコメントするような作品はなかった。ただし岡本綺堂の「猿の眼」は別格。田中貢太郎の「蛇性の婬」と小島健三の「蛇性の淫」と、ほぼ同じ展開の作品が並び、さらに前者は日本…

九十九本の妖刀

●盛林堂さんに注文していた本が届いた。『九十九本の妖刀』 大河内常平 戎光祥出版帰宅途中にリアル書店を覗いたけれど、論創社のミステリはまだ出ていなかった。 ●今日は飲んでいい日だが、肴を作る気力がない。スーパーのお惣菜のマカロニサラダ、トマト、…