累風庵閑日録

本と日常の徒然

2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ジョージ・サンダース殺人事件

●hontoに注文していた本が届いた。『ジョージ・サンダース殺人事件』 C・ライス 原書房『獏鸚』 海野十三 創元推理文庫 ●今日は飲んでいい日である。肴は先日の東北旅行の折に、女川駅に同居している特産品ショップで買った、さきほや。ほや、である。…

猫と奥女中

●「横溝正史の朝顔金太捕物帳をちゃんと読む」プロジェクト。今回は第九話「猫と奥女中」を読む。手に取ったのは、草人社の『朝顔金太捕物帖』である。 雷に打たれた男の死体と殺された猫の死体、その側に高価な女帯が落ちていた、という発端。ある大名の姫…

半分まで

●河出文庫の島久平を半分まで読んで、いったん休止。個人短編集を一気に読むのは、ちとしんどい。

『イコライザー』

●レンタルDVDで、デンゼル・ワシントン主演の映画『イコライザー』を観た。 面白い。特殊な戦闘技能を持つ主人公が、悪を滅ぼす必殺仕掛け人のようなことをやったのがきっかけで、ロシアンマフィアとの全面抗争に発展する。B級アクション映画のように派…

帰宅

●いつものように五時起床。大浴場でひとっ風呂浴びて、朝食バイキングをたっぷり喰う。しばらく部屋でくつろいでから、九時過ぎの電車で帰路に就く。持って行った本は結局ほとんど読めなかった。 ●これで、今年の夏の遠征は終わり。秋の遠征に備えて、夏の間…

南下

●六時前に行動開始。気仙沼からBRTで、柳津へ。柳津から鉄道に乗り換えて、前谷地へ。前谷地から、曇り空の下の万石浦を眺めて女川へ。女川から仙台へ。 ●その後乗り継いで、K市へ到着。かつての飲み仲間と再会して飲んだくれる。

気仙沼泊まり

●早朝の新幹線で北へ向かう。今日から二泊三日で、岩手、宮城、福島をぐるっと回ってくる。文字通り一回りするだけで、観光はなし。●新幹線を新花巻で降りて在来線に乗り換え、夏の緑濃い北上山地を横断して釜石へ。やけにトンネルの多い、第三セクターの私…

『死を歌う天狗』 風見潤 ソノラマ文庫

●『死を歌う天狗』 風見潤 ソノラマ文庫 読了。 横溝正史の影響をあからさまに受けたジュブナイル・ミステリ。村の二大勢力の対立、古くから伝わる手毬唄、十五年前の事件、といった趣向が出てくる。文中に『獄門島』や『八つ墓村』への言及があって、その影…

戦後未収録中短編集

●お願いしていた私家版の本が届いた。『戦後未収録中短編集1 フリーマン/ポースト集』 湘南探偵倶楽部

『紅はこべ』 B・オルツィ 博文館

●『紅はこべ』 B・オルツィ 博文館 読了。 世界傳奇叢書の一冊で、昭和十五年刊である。この本のキモは、訳者が横溝正史であること。本編の「紅はこべ」と、「紅はこべ夜話」という統一タイトルが付けられた短編三作が収録されている。それぞれの短編の題名…

『サーズビイ君奮闘す』 H・セシル 論創社

●『サーズビイ君奮闘す』 H・セシル 論創社 読了。 ミステリ味は極めて薄いがロジックの遊びがあり、終始ユーモラスな語り口で、ちょいと読ませる。新人弁護士サーズビイ君のあたふたする様は、自分が社会人になったばかりの頃の、あれやこれやを思い出す。…

夏だからビール

●今日は飲んでいい日である。肴は枝豆を湯掻いたのと、豚と茄子の味噌炒め。出汁と味醂と味噌のタレが旨い。夏だから、アルコールはビール一択。ぐびぐびぐび、ぷっはあ

『べらぼう村正』 都筑道夫 文春文庫

●『べらぼう村正』 都筑道夫 文春文庫 読了。 主人公左文字小弥太は剣の達人で、竹光で着物や帯をすぱりと切る。ふるう刀を人呼んで、べらぼう村正。この設定がどうもしっくりと受け止められず、しばらく違和感に付きまとわれていた。いくらなんでもそりゃな…

竹村直伸探偵小説選

●書店に寄って本を買う。『竹村直伸探偵小説選I』 論創社いつもなら月末に発行されるところ、今回は半月ほど遅れたようだ。私としては遅れても一向に構わないのだが。 ●近所で夏祭りをやっているようで、お囃子の音が聞こえてくる。ちょいと覗いてみたい好…

『ウィッチフォード毒殺事件』 A・バークリー 晶文社

●『ウィッチフォード毒殺事件』 A・バークリー 晶文社 読了。 ストーリーは平坦だし、真相がちとがっかり。巻末解説を読むとどうやらそれも無理のない話で。そもそも作者の力点が、結末で読者を驚かせることよりも、(伏字)てみせることにあるようだ。だが…

原稿書き

●ほぼ終日に渡って、某同人誌向けの原稿書き。途中から気分転換のため、書きかけのテキストファイルをコピーしたポメラを携えて、近所のコーヒーショップへ。●「18きっぷ」を買ってきた。今年は二回使ってからチケットショップに売り払うつもりである。 ●…

『鏡花随筆集』 泉鏡花 岩波文庫

●午前中は野暮用。 ●午後はジム。 ●『鏡花随筆集』 泉鏡花 岩波文庫 読了。 鏡花の随筆の中から五十五編を選び、土地、料理、芸能、書物、追悼といったテーマごとにそれぞれまとめたもの。何度読み返してもついに文意が理解できない個所がいくつかあったが、…

鬼火

●体重と体脂肪率とをグラフ化し始めてから一ヶ月が経った。その結果一キロ以上減量できていて、今のところは順調に推移している。グラフ化の効果は覿面で、食事の量や内容に自然と気を付けるようになった。一月当たり一キロ減というのはスローペースのようだ…

『ナポレオンの剃刀の冒険』 E・クイーン 論創社

●『ナポレオンの剃刀の冒険』 E・クイーン 論創社 読了。 丁寧に伏線を散りばめ丁寧にそれらを回収するタイプの犯人当てミステリは、実に楽しい。解決部分で、手掛かりがここにもあるそこにもある、と次々示されてゆくのを読むのは、ひとつの喜びである。「…

薔薇の輪

●書店に寄って本を買う。『薔薇の輪』 C・ブランド 創元推理文庫河出文庫の久生十蘭も買おうかと迷ったけど、従軍小説なんてものは読んでもたぶん楽しめないと思うので、パス。久生十蘭は好きな作家だが、名前だけで著作の全てを買うほどではない。

魔の死美人屋敷

●ネットをあれこれ検索して、昨日読んだ『おえん殿始末』を原作にした映画、『若さま侍捕物帖 魔の死美人屋敷』に出くわす。早速鑑賞して、なるほどこれぞ由緒正しき大衆娯楽映画なのか、と思う。主人公が真っ直ぐな正義漢になっているし、原作では人を斬ら…

『おえん殿始末』 城昌幸 講談社ロマンブックス

●『おえん殿始末』 城昌幸 講談社ロマンブックス 読了。 若さま侍捕物手帖シリーズの長編である。予想外に面白かった。他愛ない読み捨て娯楽小説かと思っていたら、どうしてどうして。将軍御寵愛の深い中臈おえんの方。そのおえんが召し使う女中に、次々と危…

仮面の佳人

●hontoに注文していた本が届いた。『友だち殺し』 L・ルイス 論創社『仮面の佳人』 J・マッカレー 論創社ついに、論創海外が百五十巻に到達。そして、先日読んだブラックバーンが七十四巻である。ううむ、半分か…… ●若さま侍の長編を読んでいる。この…

『見えない敵』 F・W・クロフツ 創元推理文庫

●『見えない敵』 F・W・クロフツ 創元推理文庫 読了。技術畑出身のクロフツの持ち味が、色濃く表れた作品。終盤までさんざん苦戦したフレンチ警視だが、(伏字)というわずかな手掛かりをきっかけにして、一気に真相にたどり着く。かなり早い段階ではっき…

『刈りたての干草の香り』 J・ブラックバーン 論創社

●『刈りたての干草の香り』 J・ブラックバーン 論創社 読了。 面白かった。前回読んだ『闇に葬れ』の、唖然とするような突拍子もない展開に比べると、ストーリーは割とスタンダードでそつなく仕上げられている。事態を収束するための「物語のルール」がやけ…