累風庵閑日録

本と日常の徒然

2017-02-07から1日間の記事一覧

『二十世紀鉄仮面』 小栗虫太郎 扶桑社文庫

●『二十世紀鉄仮面』 小栗虫太郎 扶桑社文庫 読了。 すでに私は、虫太郎の超絶論理を面白いと思えなくなっている。精神の柔軟性を失った、ある種の老化である。残念なことだが、やむを得ない。 そんな状態で手に取った本書だが、表題作は意外にも面白かった…

遺憾

●昨日気付いて持ち帰った宿題がある。横溝正史のジュブナイル作品の、初出テキスト入手のための事前準備である。現在ジュブナイルで最も広く流布しているのは、角川文庫版だろう。ところがその多くは、文章に山村正夫の手が入っているらしい。特に甚だしいの…