●午前中は野暮用。用事の前にガストでモーニングを喰い、時間まで読書。『壺中美人』 横溝正史 角川文庫 読了。
改稿版の方が人物描写が深まり、登場人物が増え、ストーリーも複雑になり、読み応えがある。特に冒頭のテレビ番組から金田一耕助が得た情報が変わっており、ミステリ的興味が増しているのが嬉しい。だが残念な点もある。原型版で抱いた不満点が、どうも解消されていないようだ。作品の主たる趣向である”壺入り”は、目撃者があって初めて成立する。にもかかわらずそこで登場する人物は、偶然目撃したかのように描かれている。……ネタバレを避けるためにこれ以上は書けないけれど。
●いったん帰宅して車を置き、すぐにまた出かける。昼飯を喰って書店に行ったが、欲しい本は棚に並んでいなかった。ついでにブックオフを覗くと、杉本カバーの角川横溝文庫がたくさん並んでいたので、カバーバリエーション違いと非金田一作品とを合計十冊購入。非金田一ものは今晩のオフ会で放出本にする。
●さて、いよいよ本日のメインイベント、横溝オフ会である。待ち合わせの場所に中途半端に早く着いたので近くの大書店を覗き、『金来成探偵小説選』 論創社を購入。
●まずは昼の部、同人誌の編集会議である。主催者がいろいろお忙しいようで、スケジュールが遅れがちだそうな。という辺りの話はそれくらいで終わり、いつの間にか雑談会になってしまう。今回初参加でミステリ作家修行中の方の話がめちゃくちゃ興味深い。聴き入ってしまう。デビューできるよう、陰ながら応援したい。
●続いて夜の部、普通の飲み会である。どんな話をしたかあまり覚えていない。キーワードだけ記すと、人形佐七、ソーンダイク博士、チェスタトン、鎌倉五山、屍蝋、などなど。そして二次会はカラオケに突入し、結局朝まで。久しぶりのオフ会も久しぶりのカラオケも大変楽しうございました。