累風庵閑日録

本と日常の徒然

死の快走船

●台風一過のカンカン照り。結果として今日予定していた旅行を延期する必要は全くなかった訳だが、今だからそんなことが言えるのであって、しかも今更そんなことを言ってもどうしようもないのであって。

●ジョナサンでモーニングを喰い、乱歩を読む。区切りのいいところでいったん帰宅し、車を置いて再び出かける。電車に乗って街に出て、書店を覗く。
『五枚目のエース』 S・パーマー 原書房
『ゆで卵の丸かじり』 東海林さだお 文春文庫

の二冊を買う。

●駅構内の店でサンドイッチと缶ビールを買い、池の傍のベンチで昼飯。木陰になっていていい風が吹き、気分がいい。食後に少し街を歩くと、いやはや大変な暑さである。仕事ではなく遠くまで歩く用事もない。そんないい加減な散歩では、この暑さはいっそ気持ちいい。夏!!!という感じがする。

●帰宅して昼寝してから、江戸川乱歩『地獄の道化師』に収録の「大金塊」を読了。どこかで読んだような気もするが、たぶん初読。構成がまとまっていてそれなりに面白い。洞窟探検に宝捜しというテーマはわくわくするが、犯罪組織も犯罪そのものもずいぶんあっさりして薄味である。

●夕方になって、予約をキャンセルした旅館から電話がかかってきた。チェックインの予定時刻を過ぎているが今どこにいるのかという。ネットで処理したキャンセル手続きを、宿の人が把握していなかったらしい。こちらとしてはキャンセル料が発生する前にちゃんと規定通りの手続を終えたから、関知しないと言えば言えるのだが、旅館がそのつもりで夕食の手配をしていたのかもしれないと思うと後味が悪い。

●hontoに注文していた本が届いた。
『死の快走船』 大阪圭吉 戎光祥出版

●晩は手抜き酢豚。豚、ピーマン、玉葱、人参を炒め、タレをかける。タレは出汁、醤油、味醂、酢、生姜、大蒜、味噌。片栗粉でとろみを付ける。こいつを肴にビールをぐびぐび飲む。