●アラームは五時半に設定しておいた。目覚めると青函トンネルの中である。やがてトンネルを抜け、視界が広がるとそこはもう北海道!
これだけでなんだか気持ちに勢いがつく。
●小沼の水の光と、晴天に映える駒ヶ岳の山容を嬉しく眺める。函館湾、噴火湾、太平洋と、北海道の海辺の景色を延々鑑賞しながら、ゆっくりと札幌に向かう。明日は北海道の陸の風景を延々眺めることになる。
●札幌到着は昼前。荷物をロッカーに預け、昼飯に回転寿司を喰い、さて今日の予定は古本屋巡りである。角川横溝文庫を探すのだ。あらかじめ札幌の古本屋を調べて、効率よく回れそうな店をリストアップしておいた。地下鉄・市電共通の一日フリー切符を活用して六軒回るが、結果は全然駄目。放出用の一冊を買ったばかりである。そのうちの一軒で持っていない角川横溝が一冊、八百円で売っていたのを見かけたが、さすがにその値段では手を出さない。もしもこれで揃うという最後の一冊だったら買うけどな。
●早めにホテルにチェックインして、ひとまず昼寝。しばらくくつろいでから、早めの飯に出かける。晩も回転寿司である。昼夜寿司を喰って、これで最近とみに募ってきていた”寿司喰いたい欲”が満たされた。
●最後の〆に何か軽く酒と肴を、と思ってスーパーを覗くと、良さそうなお総菜をいろいろ売っている。ふと、最初からお総菜で部屋飲みにすればよかったとの思いが沸いてくる。寿司は昼だけでよかったのでは……
北海道に行ったからって、強いてそれらしい食事メニューにこだわる必要なんてないのだ。スーパーのお総菜でもコンビニ飯でもいいやんけ、と思ってしまった。
●明日は早いのでさっさと寝る。