●始発電車を深谷で降り、JRのみどりの窓口で「ぐんまワンデー世界遺産パス」を買う。高崎から信越線の電車に乗り、妙義山の峨々たる山容を眺めながら横川駅に到着。駅の近くにある碓氷鉄道文化村に入場する。鉄道車両の展示は守備範囲外なので、軽く眺める感じで観て回って時間をつぶす。やがてトロッコ列車の発車時刻になったので乗り込む。これが目的なのだよ。
初めて乗る路線はわくわくするが、すぐに冷静になる。結局ここは廃線であり、過去の遺物である。現役の実用路線ではなく、本来の役割を終えた観光施設なのだ。
●自分の楽しみに自分で水を差すような、そんな自家中毒めいた思考はひとまずおいて、それなりに景色を楽しむ。往復ともに乗り、野生の猿なんぞを眺める。来月あたりなら紅葉が美しかろう。ここは去年一度乗ろうとしたが、差し障りがあって乗れなかったのだ。去年からの宿題をようやく終えた気分で、満足である。
●高崎に戻り、駅から徒歩十五分ほどの温泉に入る。近くにあれば通いたいいい温泉で、今回も満足。じっくり暖まって風呂上がりに休息スペースで生ビールを飲んで、極楽とはまさにこのこと。
●このあといったん帰宅して仕切り直し、別件で夜まで野暮用。