●『死の猟犬』 A・クリスティー クリスティー文庫 読了。
クリスティーには珍しい、怪奇小説集。これが予想以上に面白い。
「第四の男」強そうな手、という描写がじわじわ不気味に思えてくる。
「ランプ」クラシックなスタイルの音響怪談。
「青い壺の謎」すっと身をかわしたような落ちが楽しい。
「アーサー・カーマイクル卿の奇妙な事件」裏で進行しているある企みがいかにも怪奇小説らしい。
「最後の降霊会」ラストシーンのグロテスクさが集中で一番。
そしてなぜか収録されている非怪奇小説の「検察側の証人」は、ずば抜けた名作。
読んだタイミングも良かった。ここ三カ月ほど、長編ミステリを中心に本を読んできてちょっとばかし食傷気味だったのだ。そこで選んだのが短編怪奇小説集で、読み味が変わって新鮮である。
●最近自炊をよくやるようになった。それに伴って洗い物もよくやるので、洗剤の影響か、手の皮膚が荒れてきた。いい歳こいたおっさんが、つるつるお肌♪なんてものにこだわりはしないが、手荒れが酷くなってあかぎれのようになってきたので、放置はできない。そこで台所用のゴム手袋を買ってきた。これで今日から安心して炊事ができる。