●一晩ぐっすり寝ると体調はだいぶ回復した。だがまだ用心して、朝飯はお粥にする。玉子粥が優しい味で、旨くて嬉しい。それはいいのだが、煮ている最中に鍋がでろんでろんに吹きこぼれて、ガスコンロの受け皿部分が糊状の池になっていた。体を労わるつもりが片付け仕事を増やす羽目に。
●多少回復したので本も読める。『「黒猫」傑作選』 ミステリー文学資料館編 光文社文庫 読了。
秀逸作は三作。双葉十三郎「密室の魔術師」は、トリック小説を書いてやろうという熱い意気込みが伝わってきて微笑ましい。九鬼澹「豹助、町を驚ろかす」は、手掛かりの内容と配置がお見事。青鷺幽鬼「能面殺人事件」は、ユーモアの味付けがあって読んで面白く、なおかつ犯人決定までの筋道がちゃんと書かれている。
次点は青鷺幽鬼「昇降機殺人事件」で、途中の展開は面白く読んだが、結論としての真相にずっこける。
●まだ完全回復ではない。安静が必要である。今日もさっさと寝てしまう。