累風庵閑日録

本と日常の徒然

化人幻戯

●いやあそれにしても、熱があるといくらでも眠れるね。

●ようやく「化人幻戯」読了。トータルでまあ面白かった。あらかじめ期待値をかなり下げて臨んだおかげである。全体的な構造が、様々なトリックあり意外な犯人ありの典型的な犯人当てミステリになっているのが嬉しい。

ひとつ引っかかった個所がある。翻訳の探検小説で、アフリカの蛮地にいる、一面に刺の生えた鎧をまとう女の軍隊の話があるという(P.453)。巻末の注釈によると、その小説とは黒岩涙香の『人外境』のことだそうな。これってもしかして、横溝正史の「魔人都市」や「鋼鉄魔人」、はたまた「獣人」の元ネタではないのか。世田谷文学館発行の横溝正史旧蔵資料集をチェックして、『人外境』が記載されているようだと話が面白くなるのだが。今熱があってしんどいので、自分で調べる気力はないけれども。

●昨日から二日間寝まくったけれど、まだ熱が下がらない。明日は病院に行ってこようと思う。そして今晩はもう、さっさと寝てしまう。