累風庵閑日録

本と日常の徒然

『闇に葬れ』 J・ブラックバーン 論創社

●『闇に葬れ』 J・ブラックバーン 論創社 読了。

舞台は現代英国。十八世紀の貴族で、悪魔憑きの噂もある人物の墓を暴こうと運動する団体と、阻止しようとする教会勢力との間の駆け引きを、若干のホラーテイストを織り交ぜながら描く。途中までは、ちょっとばかしじれったく思えるほど動きの乏しい展開だが……

結局のところB級臭大爆発のゲテモノで、チープで荒っぽく、それだけに奇天烈な面白さがある。今年の論創社一冊目は、まずまずの当たりであった。

そしてまったくの余談だが、この作家の名前はなんとなく、バロムワンの歌を思い出す。ブロロロバーン!