累風庵閑日録

本と日常の徒然

『怪奇・伝奇時代小説選集14』 志村有弘編 春陽文庫

●『怪奇・伝奇時代小説選集14』 志村有弘編 春陽文庫 読了。

ううむ、今回は特にコメントするような作品はなかった。ただし岡本綺堂の「猿の眼」は別格。田中貢太郎の「蛇性の婬」と小島健三の「蛇性の淫」と、ほぼ同じ展開の作品が並び、さらに前者は日本での再話と中国の原典とが続けて語られるので、同じ展開の話を都合三回連続して読むことになる。この構成はしんどかった。