●『ウィッチフォード毒殺事件』 A・バークリー 晶文社 読了。
ストーリーは平坦だし、真相がちとがっかり。巻末解説を読むとどうやらそれも無理のない話で。そもそも作者の力点が、結末で読者を驚かせることよりも、(伏字)てみせることにあるようだ。だが、読んでいる間はすこぶる面白い。素人探偵トリオの会話とディスカッションが面白く、展開にスピード感があって、ぐいぐい読める。ロジャーが調査する場面を直接描かず、朝出かけて夜帰宅してから、その日の成果をみんなでディスカッションする繰り返しは、演劇台本を読むような趣が。こういう書き方もスピード感をもたらす要因になっている。
●今月二十二日から東京藝術大学美術館で、「うらめしや~、冥途のみやげ」展と題する幽霊画の展示会が開催される。コンビニでその前売り券を買ってきた。