累風庵閑日録

本と日常の徒然

『タナスグ湖の怪物』 G・ミッチェル 論創社

●『タナスグ湖の怪物』 G・ミッチェル 論創社 読了。

「第八章 目撃」の描写にはびっくりした。突拍子もない内容を終始平坦に描く奇妙な作品。巻末解説で、この作家は読者を選ぶとあるが、どうやら私は選ばれなかったようだ。どのように面白がればいいのか、「読み方」がよく分からない。そういえば八年前、『ソルトマーシュの殺人』を読んだ時も、ピンとこなかったのだ。今後、長崎出版だの原書房だのの翻訳を読み進めてこの作家に馴染んでゆけば、分かるようになるのだろうか。