●日暮里から谷中の全生庵へ。開催中の幽霊画展を観るのだ。日曜の日記に書いたように、東京藝大での後期展示分である。
伊藤晴雨の「怪談乳房榎図」が強烈。子供を抱いて滝壺からこちらを睨みつける幽霊の視線が強い。中島光村の「月に柳図」は、隠し絵の趣向が面白く、見えてくる絵柄がユーモラス。歌川芳延の「海坊主」は、立ちふさがる海坊主の朧な姿を透かして、月影や舟の形が見える描写が面白い。
●続いて上野に移動して、上野の森美術館に行く。「大河原邦男展」を観るのだ。だが念のため、受付の人に混雑具合を尋ねると、お盆休みが始まったから混んでいるという。なんとなく予想はしていたが、こりゃ駄目だ。即座に立ち去る。
こういう展示会は、ついでに観るものではないのだろう。初めからそれを目的に、朝から出かけて開館前に並ぶくらいでなければ。という訳でこいつはまたの機会を待つことにする。
●さっさと帰宅して、昼寝してから論創海外の短編集を少し読む。今週はこれからイベントが多いから、読了は土曜か日曜までかかりそう。