累風庵閑日録

本と日常の徒然

逃げて行く死体

●お願いしていた私家版の復刻叢書が届いた。
『逃げて行く死体』 飛鳥高
『傷なんか消せるさ』 飛鳥高

島久平を大量に刊行した復刻叢書から、ついに飛鳥高の刊行が始まった。いやはや、素晴らしいことである。

●本を読み、人と話をすると、宿題が増える。先日読んだ『吸血鬼ドラキュラ』が予想外に面白かったので、古典怪奇小説のもう一冊の有名どころ、『フランケンシュタイン』ももしかしたら意外に面白いかもしれない。初読の印象はつまらなかったことしか残っていないのだが。創元推理文庫で再読してもいいのだが、どうせなら積ん読になっている偕成社版を読んでみようかと思う。この本は、高木彬光訳というのがキモである。

 また、土曜の打ち合わせで話題になったのだが、横溝正史の『三つ首塔』初期バージョンは、現行版に比べて記述が冗長だという。手持ちの東京文藝社版がどうやらその初期バージョンらしいので、いちど記述を確認してみたい。どちらも、実際いつ読むかは全く考えていないけれども。