累風庵閑日録

本と日常の徒然

『カインの娘たち』 C・デクスター ハヤカワ文庫

●『カインの娘たち』 C・デクスター ハヤカワ文庫 読了。

 状況がじわじわと明らかになってゆく過程はまさしくミステリの面白さだし、すっきりとしていながらどこか焦点がずれた気分になる真相も奇妙な面白さがある。だがどうやらこの作品は、犯人は誰かという興味や、犯人の意外性などは主題ではないのかもしれない。題名の意味は中盤以降に示されるが、哀しみと不幸とを抱えて生きる「カインの娘たち」の姿に力点が置かれているようだ。

●ついうっかり、ジムを一週間サボってしまった。今日は久しぶりにみっちりと筋トレをし、全身ガタガタになる。