累風庵閑日録

本と日常の徒然

全生庵で幽霊画

●手頃な時刻に家を出て、電車に乗って東京へ。日暮里駅から徒歩十分、谷中の全生庵で、幽霊画展を観るのである。

 現在、所蔵品のうち伊藤晴雨の作品はすべて、江戸東京博物館で展示されているらしい。と思っていたら、「怪談乳房榎図」はこっちで展示されていた。どういう選択なのか知らんが、結果オーライである。この絵に描かれた幽霊の目付きは凄まじい。

 川端玉章「幽霊図」の、幽霊の顔の迫力はお見事。円山応挙「幽霊図」は、正確には伝・円山応挙なのだそうな。確実に応挙筆と断定できる幽霊図は、存在しないんだと。