累風庵閑日録

本と日常の徒然

『ワシントン・スクエアの謎』 H・S・キーラー 論創社

●『ワシントン・スクエアの謎』 H・S・キーラー 論創社 読了。

 とにかく作者が物語を転がす、その勢いが全てである。偶然偶然また偶然。読者も登場人物も、奇妙な展開にただ翻弄されるしかない。「読者への挑戦」の挿入も、真犯人とその動機も、どれもこれもいったいどこまで本気で書いたのか。何だこりゃ、と言うしかない。