累風庵閑日録

本と日常の徒然

北海道立図書館遠征

●金曜から二泊三日の行程で北海道に行き、北海道立図書館を訪れた。文献系横溝マニアの三人で調査隊を組み、関連する文献調査に取り組むのである。道立図書館の所蔵資料については、(1/21)の日記に書いてある。

●土曜の一日を使い、開館の九時から閉館の十七時まで、雑誌の目次チェックとコピーとに励む。その結果、それなりの量の文献を入手できた。個人的な目玉は、「風船魔人」と「黄金魔人」の初出テキスト。そして人形佐七の絵物語というネタも。佐七ものをわずか四ページに圧縮しており、しかもページ面積の半分ほどは挿し絵である。改稿・異稿ネタは好物なので、これは嬉しい。

●反省点は、事前の予習不足。今現在手元にどのような資料を持っているか、きちんと確認すべきであった。また、ジュブナイルの初出誌が国会図書館その他公共施設に所蔵されていないか、調査しておくべきであった。この二点をしっかりやっておけば、もっと効率よく作業できたであろう。

●今回の取り組みは、横溝ジュブナイルに対する山村正夫の影響について、自分の目で確認するための最初の一歩である。今後心当たりの図書館に、ジュブナイル作品の初出誌が所蔵されていないか、チェックしてみる。

●さて、文献調査は調査として、夜は当然のように旨いものを喰いに出かける。金曜は、地元民が行くという生ラムジンギスカンの店。土曜は、豪快な舟盛りで有名な海鮮居酒屋。喰って飲んでお喋りして、大変に楽しい。さすが北海道である。