累風庵閑日録

本と日常の徒然

『市川崑『悪魔の手毬唄』完全資料集成』 別冊映画秘宝編集部編 洋泉社

●午前中は野暮用。午後から読書。

●『市川崑悪魔の手毬唄』完全資料集成』 別冊映画秘宝編集部編 洋泉社 読了。

 あの名作映画に関して実に様々な新情報が得られて、なかなかの読み応えであった。新情報の詳細はここには書かないけど、例外として一点だけ。歌名雄を演じた北公次は、市川崑が別人を指名したにもかかわらず間違ってキャスティングされた、というのは驚き。あの演技は、去年の山梨読書会オフでも散々話題になったほど味のある(婉曲表現)ものだっただけに、別人が演じたかもしれない「手毬唄」の可能性に思いを馳せて、ふと遠い目になる。

 脚本と完成した映画との違いにもページが割かれていた。興味のあるネタなので、自分でも脚本を読んでみようと思う。その際出来れば、DVDで「悪魔の手毬唄」を流しながら脚本の内容を追うのも面白かろう。遅くとも今度のトークイベントまでには、予習として読んでおきたい。

横溝正史「湖泥」のデータを整理して、某所にアップ。