累風庵閑日録

本と日常の徒然

刺青された男

●確定申告の書類を記入した。なんじゃかんじゃあって、今年は六桁の税金が還付される。この金で一瞬懐が温かくなるから、どこか温泉旅行にでも行ってこましたろと思いそうになるが、いやいやそうじゃない。これは収入ではないのだ。マイナスがゼロになるだけである。

 関連する必要書類と合わせて封筒に入れ、朝もはよから税務署まで出かけ、「時間外収受箱」に放り込んできた。やれやれ、これで肩の荷が下りた。

●電車に乗って街に出て、書店に行って本を買う。
『見えるもの見えざるもの』 E・F・ベンスン アトリエサード
『77便に何が起きたか』 夏樹静子 中公文庫
『刺青された男』 横溝正史 柏書房

横溝本が順調に刊行されていて、まことに喜ばしい。

神保町シアターに出かけて、映画『女王蜂』を観る。スクリーンで観るのは初めてだ。今回観て初めて気付いたのが、切り張りの脅迫状に関する小ネタである。後半の展開に関わる事柄だから、具体的な事は書かないでおく。