累風庵閑日録

本と日常の徒然

「女怪」

●午前中、横溝正史の短編「女怪」を再読。そのココロは。
 午後から、浅草の昭和モダンカフヱ&バー「西浅草黒猫亭」で朗読ライブが開催される。開店二周年記念イベントだそうで。そこで題材となるのが、件の「女怪」なのである。予習として、まずは作品を読む。最後の真相は忘れていたので、予想以上に意外であった。

●朗読ライブは、演者二人にバイオリン奏者一人という構成で行われる。舞台と客席とが近いなんてもんじゃあない。けっして広くないカフェの、同じ店内同じ場所に、演者と観客とがいるのである。臨場感がただ事ではない。原則として作品をそのまま音読するのであるが、演出上のある工夫に感心した。

●会を終わってしばし歓談、その後ファミレスに移動してまたもや歓談、さらに私ともう一人とでサシ飲み、というところまで流れていった。読んで、聴いて、語り合う。これで、読書会をみっちりやったような深読みができた。個人的には、女怪のいったいどこが「怪」なのか、すとんと納得できたのが実に有意義であった。詳しいことは、ネタバレなので非公開で書く。