累風庵閑日録

本と日常の徒然

『不死蝶』 横溝正史 角川文庫

●『不死蝶』 横溝正史 角川文庫 読了。

 前回読んだのは十二年前。今週末にオンライン横溝読書会が開催され、表題作が課題図書であることから再読した。感想はレポートと兼ねて読書会後に書く。

 せっかく手に取った本だから、ついでに同時収録の「人面瘡」も再読。以下、前回の感想を再録しておく。

 舞台背景と被害者の(伏字)が重要なキーとなっている。さらりと書かれた記述が、殺人に密接に関わっているということが終盤になって判明する。これぞミステリの面白さである。それはそうとこういう小説を読むと、山間の静かな湯治場で一週間ばかし静養したいという憧れがつのるのであった。