累風庵閑日録

本と日常の徒然

「改造社の『ドイル全集』を読む」プロジェクト第八回

●「改造社の『ドイル全集』を読む」プロジェクトの第八回として、第二巻を読み進める。今回読むのは、「シヤアロツク・ホウムズの冒險」の後半六編である。訳者は延原謙。いまさら感想でもないので、いくつかコメントだけしておく。

「青い紅玉」にて、髯をあんな風に刈ってポケットから金時計をのぞかせている男は賭け好きだってえのは、いくらなんでも強引だと思う。「緑玉の寶冠」では事件がめでたく解決したように書いてあるけど、工芸品の破損は取り返しのつかない損害なのでは。修復する技術があるのだろうか。

「まだらの紐」は、あらためて読むと実によくできた作品である。事件と同時に聞こえた音、被害者の最後の言葉、現場となる部屋の異様さ、そして全体のムード、などお見事。

●お願いしていた本が届いた。
『Re-ClaM vol.4』
『Re-Clam eX vol.2』