累風庵閑日録

本と日常の徒然

『暴徒裁判』 C・ライス ポケミス

●『暴徒裁判』 C・ライス ポケミス 読了。

 展開の速さと広がりとがただ事ではない。題名にあるように暴徒が関わってきてマローン一行に危機が迫るのだが、緊迫感よりも物語を転がすスピード感が優先されているようだ。

 造形が際立っているキャラクターが多いのも読みどころ。特に終盤の、ハーキュリーズとマローンとのエピソードは名場面だと思う。他にも街に留まっている理由が哀れなカラ・ベルだとか、引用癖が可笑しいフィル・スミスだとか。

●書店に寄って本を買う。
『死まで139歩』 P・アルテ ポケミス