●『怪盗ニック全仕事６』 Ｅ・Ｄ・ホック 創元推理文庫 読了。
相変わらずこのシリーズは伏線沢山で嬉しい。特に「浴室の体重計を盗め」、「空っぽのペイント缶を盗め」、「最高においしいアップル・パイを盗め」の三編は、伏線そのものの意外さが上々。たとえば、この部分が伏線だったのか。あるいは、この記述が真相のこの要素に関する伏線だったのか、という。
「グロリアの赤いコートを盗め」は、ストレートな犯人探しで好みに合っている。「ダブル・エレファントを盗め」は、肝心の盗みの手口にはあまり感心しなかったけれども、真相がちと意外な佳作。
これで怪盗ニックのシリーズを読み終えた。ホックの未読本はあと二冊手元にある。来年には読めるだろう。
●注文していた本が届いた。
『五階の窓／江川蘭子』 日下三蔵編 春陽堂書店
いよいよ「合作探偵小説コレクション」の刊行が始まった。素晴らしい。
