累風庵閑日録

本と日常の徒然

『幽霊の2/3』 H・マクロイ 創元推理文庫

●『幽霊の2/3』 H・マクロイ 創元推理文庫 読了。

 事件そのものはパーティーでの毒殺で、よくあるといえばよくある趣向である。だが、途中で作品の真のテーマが見えてくると俄然面白くなった。具体的なことは書かないが、実はこの作品はこういう話なのだ、ってのが急に立ち上がってくるのが面白さのキモである。ウィリング博士の探偵活動も、普通の犯人探しと同等かあるいはそれ以上にスリリングで面白い。

 真相に至るまでに大量の伏線が散りばめられていて、感心することしきり。今年の個人的ベストに含まれる傑作であった。殺人の真相については特別抜きん出ているとは思えないが、上記のようにそっちに重点が置かれていないので、読後感への影響は少ない。

●書店に寄って本を買う。
シェリ=ビビの最初の冒険』 G・ルルー 国書刊行会
『古い画の家』 小沼丹 中公文庫

●注文していた本をコンビニで受け取ってきた。
『稲妻左近捕物帳 第一巻 花火車』 九鬼紫郎 捕物出版

●定期でお願いしている本が届いた。
『フェンシング・マエストロ』 A・P=レベルテ 論創社

●久しぶりに本をいろいろ買ってしまった。

新型肺炎ワクチンの四度目。過去三度の経験では副反応は大したことなかったのだが、今回も軽く済むだろうか。自分の体の状態を観察しながら、おとなしく過ごす。ついでに、インフルエンザワクチンも接種してきた。