累風庵閑日録

本と日常の徒然

『赤屋敷殺人事件』 A・A・ミルン 論創社

●『赤屋敷殺人事件』 A・A・ミルン 論創社 読了。

 作品を読むのは四回目。あかね書房の子供向け訳と創元推理文庫と、横溝訳のテキストをこれで二回。さすがに少々作業感があったのは否めない。以下、三年前に横溝訳を読んだ時の日記を再掲しておく。

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 なかなか楽しい。抄訳のおかげか、展開がスピーディーで楽しい。探偵役のギリンガムもワトスン役のビルも明朗快活で、ふたりの掛け合いが楽しい。ギリンガムが一人で考えたりビルと話し合ったりで、事件についてあれこれ検討する様子も楽しい。

 ミステリならではの視点がいくつも出てきて楽しい。たとえば、遠回りして駆け足で急ぐ、幽霊の出る場所、扉の影の記憶、道路から遠い農園、一度探した場所は二度探さない、など。途中で気付いてしまったので意外さは感じなかったけれども、それでもきちんと用意された「意外な」真相を読むのは楽しい。
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●注文していた本が届いた。
『密室の犯罪』 島久平 湘南探偵倶楽部