「七人の名探偵シリーズ」の第一巻である。島田一男「部長刑事物語」や藤原審爾「復讐の論理」は、普段馴染みのないスタイルの新鮮さがあってつまらなくはなかったが、それ以上のコメントは無し。森村誠一「棟居刑事の占術」は、地道な捜査の模様が私好み。占いに関する蘊蓄の部分は目が活字の上を滑って行ってしまったけれども。
個人的ベストは中町信「裸の密室」で、トリッキーな良編。特に、犯人の仕掛けた(伏字)ネタには感心した。もうひとつのネタは意外ではあるものの、物語の展開上必須ではないような。
●今日は夕方から飲み会。その前に書店に寄り道して本を買う。
『春にして君を離れ』 A・クリスティー クリスティー文庫
『アガサ・クリスティー99の謎』 早川書房編集部編 クリスティー文庫
『エイレングラフ弁護士の事件簿』 L・ブロック 文春文庫
もう少しでクリスティーのミステリを読み終える。非ミステリ作品に手を出すつもりはなかったのだが、「春にして~」は異様なまでに評判がいいので買ってみた。「~99の謎」は新刊当時買わないままにしていたのを、今日行った書店で見かけたのでついで買い。