累風庵閑日録

本と日常の徒然

「病院坂の首縊りの家」の初出

国会図書館から、依頼していた横溝関連のコピー資料が届いた。まず一点目は、『野性時代』に連載された「病院坂の首縊りの家」の初出テキストである。その筋の方はご存知の通り、この作品は単行本化の際大幅に書き縮められている。その実態を自分で確かめてみたい。国会図書館に『野性時代』がごっそり所蔵されているのは、つい最近気付いた。どうして「無い」と思い込んでいたのか自分でも分からないけれど。ただし分量が多いので、今回入手したコピーは全体の半分だけ。次回、残り半分のコピーを依頼する。

 二点目は、「探偵作家コンクール」と題された合作小説である。小栗虫太郎の出題に対して、横溝正史海野十三久生十蘭ら七名の作家がそれぞれ回答編を書いたもの。といっても、それぞれの回答編は見開き二ページの小品だが。

●お願いしていた文献が届いた。湘南探偵倶楽部さんが復刻した、大倉燁子「おどる小熊」と、江戸川乱歩全集の月報である。