累風庵閑日録

本と日常の徒然

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

今月の総括

●今月の総括。買った本:八冊読んだ本:十冊今月は怪盗ニック全六巻完結、そして横溝本の順調な刊行と、いい感じである。

課題図書「獄門島」

●今度の第七回横溝読書会に向けて、課題図書である「獄門島」を読んだ。気付いた個所をメモに取るための読み方をしたので、情景描写やなんかはさらりと流している。作品を楽しむためではないそのようなアプローチは、ちゃんと読んだとは言えない。したがって…

仮面劇場

●書店に寄って本を買う。 『仮面劇場』 横溝正史 柏書房 『南方十字星』 山本周五郎 新潮文庫 由利先生のシリーズは順調に刊行されていて、いよいよ来月が最終巻である。素晴らしい。山本周五郎は、四編が初収録だそうで。こういうのは買わないといけない。

『大いなる過失』 M・R・ラインハート 論創社

●『大いなる過失』 M・R・ラインハート 論創社 読了。 これは面白い。ラインハートをすっかり見直してしまった。殺人事件や不穏な出来事が次々と持ち上がり、状況が二転三転する。容疑者とその想定される動機とがぐるぐると入れ替わって、警察は何度もやり…

「横溝正史が手掛けた翻訳を読む」第八回

●午前中は野暮用。 ●午後からは映画「サスペリア」を観てきた。 そうきたか。予備知識一切なしで観た方がいいと思うので、これ以上何も書かない。自分への心覚えとして、感想を非公開で書いておくけれども。 ●夕方から、横溝プロジェクト「横溝正史が手掛け…

「まぼろし小町」と「蝶合戦」

●昨日読んだ『横溝正史探偵小説選III』に収録されている二編、「まぼろし小町」と「蝶合戦」とは、どちらも人形佐七ものに改稿されている。その佐七バージョンを原型版と読み比べた。なお、佐七版はどちらも春陽文庫『春宵とんとんとん』に収録されている…

『横溝正史探偵小説選III』 論創社

●『横溝正史探偵小説選III』 論創社 読了。 感想を書き始めたら、書いても書いても終わらない。無闇に長いのを公開してもしょうがないので、以下、抜粋版を公開する。 「鋼鉄魔人」 繰り返される怪人消失の不可能興味と怪奇ムードとで、場面毎にそれなり…

怪盗ニック全仕事

●書店に寄って本を買う。 『怪盗ニック全仕事6』 E・D・ホック 創元推理文庫 これで目出度くニックシリーズが完結した。素晴らしい。ところでこれに続くホック短編集の企画を、何かしらやってくれないものだろうか。

『シャーロック・ホームズに再び愛をこめて』 ミステリー文学資料館編 光文社文庫

●『シャーロック・ホームズに再び愛をこめて』 ミステリー文学資料館編 光文社文庫 読了。 一番気に入ったのは鮎川哲也「蹉跌」である。基本的にはパロディやパスティシュばかりが収録されている本書で、そのどちらでもないのが口が変わって新鮮である。ホー…

『白仮面』 金来成 論創社

●『白仮面』 金来成 論創社 読了。 表題作「白仮面」は、型通りの怪盗ものジュブナイル……と思っていたら全然違った。展開はアクションシーンが多めで、自動車による追跡や楼上での格闘など、見せ場が連続する。そんなスピーディーな物語は、速度を維持したま…

探偵アローウッド

●書店に寄って本を買う。 『探偵アローウッド』 M・フィンレー ハーパーBOOKS 『サスペリアMAGAZINE』 洋泉社 普段買わないハーパーBOOKSの棚を眺めていると、知らないホームズパスティシュが目に留まる。三年前刊行されていたのを、うっ…

『三遊亭円朝探偵小説選』 論創社

●『三遊亭円朝探偵小説選』 論創社 読了。 語りの名人円朝の言葉をそのまま速記で写したというだけあって、明治時代の文章にもかかわらず実に読みやすい。しかも内容は落語である。とにかくもう、ひたすらに分かりやすい。徹底して庶民に寄り添う芸能なので…

『夜はわが友』 E・D・ホック 創元推理文庫

●『夜はわが友』 E・D・ホック 創元推理文庫 読了。 上出来の短編集。さすが、約二百編の初期作品から精選したというだけのことはある。収録作はバラエティに富み、犯罪小説、サスペンス、謎解きと各種取り揃えられている。読者が目にするのは、驚きの結末…

白仮面

●電車に乗って街に出て、書店に行って本を買う。 『キャッツ・アイ』 R・A・フリーマン ちくま文庫 『大いなる過失』 M・R・ラインハート 論創社 『白仮面』 金来成 論創社 今年の初買い。

『エーミールと三人のふたご』 E・ケストナー 岩波少年文庫

●『エーミールと三人のふたご』 E・ケストナー 岩波少年文庫 読了。 久しぶりに再会して、海辺の街で夏のバカンスを楽しむ、エーミールと「探偵」達。彼らがそこで経験するのは、輝かしい夏の喜びばかりではない。少年から大人になるにしたがって、誰もが直…

『虎の牙』 M・ルブラン 創元推理文庫

●『虎の牙』 M・ルブラン 創元推理文庫 読了。 根幹となる犯罪のアイデアは(伏字)ネタで、ちょっと面白いと思う。だが、全体としてどうにも惜しい。なにしろ、長い!!! もうちょっと、会話と描写とがきびきび簡潔に書いてあれば。解決しそうに見えたと…

日付の異常

●ふと気付いたことがある。 現在のこのブログは、去年の六月に始めた。それ以前の内容は、前のブログから移したものである。データ移行には、それぞれのブログで用意されているエクスポートとインポートの機能を利用した。そこで何か不具合があったらしい。…

朝から病院

●元日からの体調不良がちっとも治らないので、病院に行ってきた。薬を処方してもらって、だいぶ楽になった。これからようやく回復期に入るものと期待している。ついでに書いとくと、インフルエンザではなかった。 ●ジムの年始営業開始が昨日からで、早速ひと…

イベントをかっ飛ばす

●昼からイベントがあって、チケットも買ってある。だが体調が回復しないので、かっ飛ばして家で寝ていることにした。イベントよりも、我が身の健康の方が大事である。 ●睡眠の合間合間に、論創社の三遊亭円朝を少し読む。

『宮野村子探偵小説選I』 論創社

●体調は依然として回復せず。終日に渡って短い眠りを繰り返しながら、その合間に本を読む。 ●『宮野村子探偵小説選I』 論創社 読了。 これはしんどい。人間の哀れさ愚かさ哀しさを、ねっとりとした文体でじくじく書き綴るような作風は、辛気臭くてどうにも…

『ふしぎな人』 江戸川乱歩 光文社文庫

●大晦日。独り部屋にこもって年を越すのがいやだったので、用もないのに千葉県の君津に行ってきた。独りビジネスホテルにこもって年を越すのである。君津を選んだのは、距離的に手頃、というだけの理由しかない。 ●君津駅の近くのスーパーで晩飯と酒とを調達…