累風庵閑日録

本と日常の徒然

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

戦艦金剛

●出版芸術社の仁木兄妹長編全集第一巻から、前半の「猫は知っていた」を読んだ。感想は通読してから。 ●書店に出かけて本を買う。『スリー・カード・マーダー』 J・L・ブラックハースト 創元推理文庫 ●注文していた本が届いた。『戦艦金剛』 蒼社廉三 大陸…

『一角獣・多角獣』 T・スタージョン 早川書房

●『一角獣・多角獣』 T・スタージョン 早川書房 読了。 新装版異色作家短編集の第三巻である。「孤独の円盤」の、円盤の由来についてのアイデアには感心した。「考え方」の、描かれていない背景の物語を想像すると凄まじいものがある。他に気に入った作品を…

『新聞記者スミス』 ウッドハウス 改造社

●『新聞記者スミス』 ウッドハウス 改造社 読了。 昭和六年に刊行された、世界大衆文学全集第七十二巻である。穏健で凡庸でご家庭向けだった新聞が、編集長の交代によって突如方針を大転換し、社会問題を扱うようになった。貧困層向け住宅の環境改善を、広く…

『虚空から現れた死』 C・ロースン 原書房

●『虚空から現れた死』 C・ロースン 原書房 読了。 中編が二編収録されている。どちらも作風は同じようなもので、怪奇趣味と不可能興味とがぎゅうぎゅうに詰め込まれた物語が、のっけからアクセルベタ踏みのフルスピードで突っ走る。空を飛ぶコウモリ男、霊…

『100分間で楽しむ名作小説 黒猫亭事件』 横溝正史 角川文庫

●『100分間で楽しむ名作小説 黒猫亭事件』 横溝正史 角川文庫 読了。 昨日から読み始めた翻訳ミステリ中編集が、面白いんだけどもあまりに濃くて疲れた。二編収録されているうちの一編だけ読んで中断。口直しに横溝正史をさくっと読む。この時期の正史の…

『シャーロック・ホウムズ読本』 E・W・スミス編 研究社

●『シャーロック・ホウムズ読本』 E・W・スミス編 研究社 読了。 シャーロキアン団体「ベイカー・ストリート不正規隊」のメンバーによる文集である。内容はホームズネタの研究論文、小咄、詩など。申し訳ないが打率は低い。だが、面白く読めた文章がいくつ…

『紅楼の悪夢』 R・V・ヒューリック ポケミス

●『紅楼の悪夢』 R・V・ヒューリック ポケミス 読了。 今回狄判事が取り組むのは、なんと密室殺人である。しかも三十年という時間軸が背景にある。同じ部屋で何人も人が死ぬという怪奇味もある。複数の(伏字)されているのも、読んでいてミステリの楽しさ…

今日も休む

●昨日はスペース企画「人形佐七をネタバレで語ろう」を開催した。興味深い話や意外な視点の話をいろいろ聴けて、有意義で楽しい時間であった。ただ、音声の質が悪かったのがストレス。実際に顔を合わせて、酒でも飲みながらゆるゆると、横溝について語る雑談…

休む

●今週末に開催するスペース企画の準備が滞っている。そちらにテコ入れしないといけないし、最近頭が少々フィクション疲れしているしで、土曜まで読書を休むことにする。

『幻の女』 W・アイリッシュ ハヤカワ文庫

●『幻の女』 W・アイリッシュ ハヤカワ文庫 読了。 必要があって、数十年ぶりの再読。初読のときはあまりの面白さに夢中になってページをめくったものだ。今回はぼんやり真相を覚えているので、割と冷静に読んだ。サスペンスと叙情性とが身上のこの作品であ…

『ABC殺人事件』 A・クリスティー 創元推理文庫

●『ABC殺人事件』 A・クリスティー 創元推理文庫 読了。 大人向けの訳で読んだのは四年前が初めて。今回必要があって、メモを取りながら再読した。感想は基本的に前回と同じなので、当時のブログをベースにして修正を加えたものを今回の感想とする。 関…

『老女の深情け』 R・ヴィカーズ ハヤカワ文庫

●『老女の深情け』 R・ヴィカーズ ハヤカワ文庫 読了。 迷宮課の第三巻である。このシリーズのキモは、人物造形の興味にあるようだ。ロジックや伏線の面白さを、過度に期待してはいけない。それぞれの作品で、作者は丹念に筆を重ねてゆく。殺されるに至る被…

『ロンドン橋が落ちる』 J・D・カー ポケミス

●『ロンドン橋が落ちる』 J・D・カー ポケミス 読了。 敵役がちゃんと憎たらしく描かれていると、面白さのランクは確実にアップする。それはいいのだが、実にあっけなく決着がついて、あらららと思う。ヒロインをスキャンダルから救おうとする取り組みと、…

『天城一の密室犯罪学教程』 日本評論社

●『天城一の密室犯罪学教程』 日本評論社 読了 前半、題名に含まれている短編集は、申し訳ないがどうもいまひとつ。ページ数が少なく、事件の後に結論だけが投げ出すように提示されて、あまりにもあっけない。それはそれとして、「Part1」と「Part2」とを…