2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧
●書店に寄って本を買う。『マンアライヴ』 G・K・チェスタトン 創元推理文庫『ミステリマガジン 3月号』 早川書房 チェスタトンの新訳は嬉しい。論創社版が個性的(婉曲表現)な訳文だっただけに。 ●今月の総括。買った本:七冊読んだ本:十冊
●創元推理文庫の戸板康二を途中まで。大部の本なので一気には通読できない。明日から別の本を手に取ることにする。それはそれで厚い本なので、読了は来月に持ち越すことになるだろう。 ●書店に出かけて本を買う。『恐ろしく奇妙な夜』 J・T・ロジャーズ 国…
●『ブラックランド、ホワイトランド』 H・C・ベイリー 論創社 読了。 がけ崩れの土砂の中から偶然、十数年前に行方不明になった少年と思われる人骨が発見された。文字通り埋もれていた過去の死が、現在に不穏な空気を醸し出す。地味派手ともいうべき展開が…
●「改造社の『ドイル全集』を読む」プロジェクトの第三十二回。今回は第七巻から「白衣組」を読む。舞台は十四世紀半ばのヨーロッパ。イングランドの修道院で養育された主人公アレインが、二十歳になったのを機に実社会での経験を積むべく旅立つ。下賤で、荒…
●『吸血鬼飼育法 完全版』 都筑道夫 ちくま文庫 読了。 題名の通り、シリーズキャラクター片岡直次郎が主人公を務める作品を網羅した本である。とにかくもうアイデアてんこ盛り、ツイスト沢山で、物語の密度はただ事ではない。ただただ面白さに奉仕する作品…
●『誰?』 A・バドリス 国書刊行会 読了。 実験中の爆発事故に巻き込まれ、どさくさに紛れてソヴィエトに拉致された天才物理学者ルーカス。四カ月後、西側に返還された彼はなんと、半身機械化され頭部は金属の仮面で覆われていた。はたして彼は本物か、それ…
●来月、横溝正史読書会を計画している。課題図書は「貸しボート十三号」である。この作品を表題作とする角川文庫には他に二編収録されているので、せっかくだからそっちも読むことにする。今日はひとまず、「堕ちたる天女」を読んだ。 内容をすっかり忘れて…
●『殺人者と恐喝者』 C・ディクスン 原書房 読了。 事件全体の骨格に関する趣向は、意外ではあるがずるいなあ、と思う。そりゃあないだろう。でも、かまわないのだ。私はカーを依怙贔屓しているので、何を書いてもオッケーである。 結末部分を読むと、会話…
●『善意の代償』 B・コッブ 論創社 読了。 この本の魅力は、登場人物にある。孤独な老人を無料で住まわせる慈善アパートの住人達がなんとも奇矯で、読んでる間は面白い。特に、話に切れ目がなく途中で尻切れトンボになる女主人マンローと、善意から食後の洗…
●『シャーロック・ホームズ健在なり』 長沼弘毅 番町書房 読了。 著者のシャーロキアン本も七冊目、今回の内容は主にドイルの伝記である。注記を見ると情報の多くはカーが書いたドイル伝に基づいていようなので、詳しいことはそっちを読んだ方がいいだろう。…
●『親指のうずき』 A・クリスティー クリスティー文庫 読了。 トミー&タペンスシリーズの第三長編である。ある老女が、老人ホームから退所した。やけに慌ただしく引っ越してその後連絡がつかなくなったことから、タペンスは彼女の身に何かあったのではと心…
●『狙った獣』 M・ミラー 創元推理文庫 読了。 心に闇を抱えた主人公が、同じく闇を抱えた過去の友人に付け狙われる。かの人物の狂気は深く憎しみは強く、周囲にまで不安と恐れとを撒き散らし、悲劇を拡散してゆく。主人公の知人が依頼を受けて相手を探し始…
●『Gストリング殺人事件』 G・R・リー 国書刊行会 読了。 真相はどうもとっ散らかっているし、(伏字)することで意外性を演出する手法は私の好みではない。(伏字)という情報を結末近くまで読者に伏せているのも、ずっこけてしまう。個人的読後感として…
●一夜明ければ新玉の春でございます。本年もよろしくお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。 ●茨城県古河にて年を越す。自宅から遠すぎず近すぎずの距離で手頃なビジネスホテルがある土地、ということで選んだので、この街に何も用事はない。大浴場…