累風庵閑日録

本と日常の徒然

欠落

●今日は休み。

●上野の国際子ども図書館に行ってきた。目的は、デジタルデータ化されている少年雑誌『少年クラブ』の閲覧である。きっかけは、ツイッターでのHD氏の指摘。横溝正史ジュブナイル「大迷宮」は、角川文庫版と少年倶楽部文庫版とで目次が違っているという。

 それを受けて自分でも両者を見比べた結果、気付いた点がある。どうやら少倶版は、目次が違うどころか内容の一部が欠けているのではないかと思われる。実際、ある章と章との間で、つながりが不自然なのである。これは初出誌の実際を確かめねばなるまい。

●図書館の端末に「少年クラブ」のデータを表示させ、持参した少年倶楽部文庫『大迷宮』と比較する。すると確かに、少倶版は雑誌の連載第九回(八月号掲載)、すなわち「怪屋包囲」から「奇怪な大発明」の章が丸ごと欠けているのであった。

……ところでこのネタ、昔なにかで読んだような気がしないでもないのだが。