●『大迷宮』 横溝正史 ポプラポケット文庫 読了。
九月の横溝イベントに向けて、副読本として読んだ。目的は、「夜光虫」との関連を確認することにある。柏書房版で読んでも角川文庫で読んでも構わなかったのだが、せっかく買って積ん読になっていたのでポプラ社版を手に取った。結論として、大幅なアレンジが施されてはいるが共通する要素が多々見受けられた。内容の詳細に触れるので、ここでは公開しない。詳細はイベント用の資料に書くかもしれない。
無難なところで一例だけ挙げておく。「面をかう人たち」の章から「暗やみの騒動」の章にかけての展開は、「夜光虫」の第二編、第三編がベースになっているようだ。どちらも基本的な骨格が同じで、ステージ上で歌っている少年歌手を、仮面の人物達が誘拐しようと企む内容である。
