2019-02-20 『江戸川乱歩に愛をこめて』 ミステリー文学資料館編 光文社文庫 ●『江戸川乱歩に愛をこめて』 ミステリー文学資料館編 光文社文庫 読了。 「無闇坂」森真沙子こういうタイプの作品は、久しぶりに読むというそれだけで新鮮。 「悪魔のトリル」高橋克彦落ち着いた語り口でつづられる恐怖の回想譚。ひねりもオチも上手く効いている。 「怪人明智文代」大槻ケンヂ明智小五郎と二十面相と、それぞれの造形がいい感じ。善に生きることを決意した者の哀しさと悲壮さ。悪の組織の大ボスがふと見せる自信のなさと弱さ。 「東京鐵道ホテル24号室」 辻真先回想の中でさらに、決定的に失われた過去を振り返る某人物の想いが胸に迫る。