●『おしゃべり時計の秘密』 F・グルーバー 論創社 読了。
相変わらず素寒貧なジョニーとサム。価値がありそうでなさそうで何か裏がありそうな「おしゃべり時計」を巡る騒動に、半ば自主的に巻き込まれてゆく。事件に金策に懸命に駆けずり回るジョニーと、ぶつぶつ文句を言いながらも彼と行動を共にするサム。
このシリーズを読むのは三冊目。だいぶ呼吸がつかめてきた。お馴染みコンビの軽快な活躍を楽しく読んで、読了したとたんに全部忘れてしまえばいいのである。解決がまるであっけなくてロジカルな興味に乏しいのは、それがシリーズの特徴なのだと受け入れればよろしい。そして今回は、犯人がちょいと意外だった。
●書店に寄って雑誌を買う。
『kotoba 2019年夏号』 集英社
ホームズとドイルの特集だてえから、手を出してみた。これが予想以上に充実した内容で。二百ページ少々の紙面のうち、半分ほども特集に割かれている。これは読み応えがありそう。