累風庵閑日録

本と日常の徒然

『ジーヴスと朝のよろこび』 P・G・ウッドハウス 国書刊行会

●『ジーヴスと朝のよろこび』 P・G・ウッドハウス 国書刊行会 読了。

 相変わらず、精緻な構成と散りばめられたくすぐりとが好調である。伏線とその回収とが複数同時並行で、あるいは前後がオーバーラップして、何度も繰り返される。その構成力に感心する。

 だがここで懸念点がひとつ。ちょっとばかり飽きてきた。今年、ウッドハウスの長編を読むのは二冊目である。ジーヴスシリーズとしては、文春版も合わせると九冊目くらいになる。これだけ読むと、どれも似たような話であるかのように思えてしまう。

 短編集は、はっきり言って途中で飽きる。似たような話ばかりなのだ。その点長編にはそんな心配はないと思っていたのだが。せっかく買ったのに、飽きてしまうのはもったいない。読むのを年に一冊にすべきか。

●書店に寄って本を買う。
『死の快走船』 大阪圭吉 創元推理文庫
『歴史の中で語られてこなかったこと』 網野善彦 宮田登 朝日文庫

●お願いしていた本が届いた。
『勤王捕物 丸を書く女』 大阪圭吉 盛林堂ミステリアス文庫