累風庵閑日録

本と日常の徒然

『「エロティック・ミステリー」傑作選』 ミステリー文学資料館編 光文社文庫

●眼鏡が壊れた。鼻の部分でレンズが割れて、フレームがないタイプだったのでそのまま真っ二つである。慌てて眼鏡屋に駆け込んだ。弦の部分にはダメージはないので、そいつを利用してレンズのみを交換すると安くつくが、十日ほどかかるという。とてもそんなには待ってられない。眼鏡がないと日常生活がままならぬ。デザインよりも値段よりも早さを重視して、明日には出来上がるタイプを発注した。思わぬ出費のウン万円が痛い。ううむ。

●『「エロティック・ミステリー」傑作選』 ミステリー文学資料館編 光文社文庫 読了。

 全体的に佳作秀作が多く、このアンソロジーシリーズ中でも上位にくる読み応えであった。ベストは会津史郎「私は離さない」である。ありきたりのサスペンス……と思っていたら、結末が凄まじい。本格系の作品では作家毎のそれぞれの個性が際立ち、バラエティが楽しめた。その中で土井稔「青田師の事件」がベスト。キャラクターも事件の趣向も上出来である。