累風庵閑日録

本と日常の徒然

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『学寮祭の夜』 D・セイヤーズ 創元推理文庫

●『学寮祭の夜』 D・セイヤーズ 創元推理文庫 読了。 いやはや、こいつは長い。たとえ長くても内容がエキサイティングなら、ページをめくる手も止まらないのだが、なにしろ事件はまるで地味だし、主人公の探偵はなかなか活躍を始めないし、抽象的な議論が何…

幽霊横行

●書店に寄って本を買う。『シャーロック・ホームズ 秘宝の研究』 北原尚彦 宝島SUGOI文庫青弓社の『シャーロック・ホームズ秘宝館』は買ってあるのだが、本書のあとがきによれば「これはもう別物」だということなので、こっちも買ってみた。大幅に改稿…

頻度低下

●ちょっと長めの翻訳ミステリを読み始めた。読了までには、順調にいって五日、どうかすると七日はかかる。という訳で、今度の週末までは日記の更新頻度が低下しそう。●水出し麦茶を仕込んだ。いよいよそういう季節である。

そういう休日

●午前中は野暮用。●午後はジム。●帰宅してレンタルDVDでアクション映画を一本。面白かった!●本を読まずに一日が終わる。たまにはこういう休日もある。

『闇と静謐』 M・アフォード 論創社

●『闇と静謐』 M・アフォード 論創社 読了。 傑作。捜査陣がディスカッションを重ね、なにがしかの結論にたどり着く。その直後、新たな事実が判明して、想定していた枠組みが根こそぎ崩れてしまう。それが何度も繰り返され、ダイナミックなうねりとなって物…

『呪縛の家』 高木彬光 光文社文庫

●『呪縛の家』 高木彬光 光文社文庫 読了。 いろいろ不満がある。だが、ネガティブな事をあまり書いてもしょうがないので、その辺りは省略。結末の趣向には感心した。この点だけで、まあ読んでよかったと思える。(以下、自分の心覚えのためにどういう点が不…

篆?③

●ちょっと気力があったので、昨日の日記を修正。

『温泉と日本人 増補版』 八岩まどか 青弓社

●『温泉と日本人 増補版』 八岩まどか 青弓社 読了。 ふとノンフィクションを読みたくなったので、図書館から借りてきた。遺跡から分かる縄文人の温泉利用の話から、バブル崩壊後の温泉を取り巻く状況まで、時代に応じた温泉享受のあり方についての本。扱っ…

国会図書館で文献のコピー

●国立国会図書館に出向いて、横溝正史関連のコピーをとってきた。今回は同じく文献系マニアのお二人さんをお誘いして、三人での図書館行きである。といっても実際は、各自の都合があるので現場での自由集合とする。私は午前中から、他のお二人は午後から合流…

南京人形

●「横溝正史の「不知火捕物双紙」をちゃんと読む」プロジェクト。今回は第六話「南京人形」を読む。 出版芸術社の『奇傑左一平』に収録されていて手軽に読めるので、あらすじは省略。このネタならばこの結末になるだろう。極めて分かりやすい話である。ペー…

『池田大助捕物帳』 野村胡堂 広済堂出版

●ちょっと読み残していた『池田大助捕物帳』 野村胡堂 広済堂出版 を、ようやく読了。 由緒正しい大衆娯楽時代小説。私の嫌いな人情咄臭がちょいちょい漂って興醒めする。主人公池田大助がまじめで品行方正で人間味が薄く、平次とがらっ八の掛け合いのような…

『嵐の館』 M・G・エバハート 論創社

●『嵐の館』 M・G・エバハート 論創社 読了。 死体が発見された後の、(伏字)に関する思わせぶりな描写に、これはたぶん何かあるんじゃないかと思っていたら、なるほどこういう使われ方をするのか。文字は目に入っていたはずなのに、その意味に全く気付か…

『聖女が死んだ』 C・エアード ハヤカワ文庫

●『聖女が死んだ』 C・エアード ハヤカワ文庫 読了。 聖者の次は聖女を読む。スローン警部シリーズの邦訳三冊目だが、作品としては第一作。せっかく魅力的な伏線を張りながら、どうもそれを上手く活用できていないようだ。また、スローン警部が手掛かりから…

獄門台の屋敷

●お願いしていた私家版の冊子が届いた。『獄門台の屋敷』 橘外男 湘南探偵倶楽部『殺人機械』 G・ルルー 湘南探偵倶楽部

『聖者の復讐』 L・チャータリス 六興キャンドルミステリーズ

●『聖者の復讐』 L・チャータリス 六興キャンドルミステリーズ 読了。 スケールの大きな話である。舞台は第一次大戦後のイギリス。もう一度大戦を勃発させて大儲けしてやろうと目論む悪徳資本家がいる。以前、セイントがその計画を妨害して半ば成功したが、…

殺しのディナーにご招待

●書店に寄って本を買う。『殺しのディナーにご招待』 E・C・R・ロラック 論創社結局先月に出なくてやきもきしていた論創海外が、ようやく刊行されてひと安心。

二度目の中断

●昨日から、読みかけだった野村胡堂の短編集の続きを読んでいるが、どうにもしんどい。二度目の中断をする。明日からは別の本に手を出す。

『灯火が消える前に』 E・フェラーズ 論創社

●『灯火が消える前に』 E・フェラーズ 論創社 読了。 冒頭で殺人が起き、犯人がほぼその場で逮捕されて事件はすぐに解決する。少なくとも表面的には。その後、犯人とされる人物の証言に疑問を持った主人公のアリスが、関係者を訪ね回って真相を追い求めてゆ…

『鉄槌/反逆者の門』 E・ウォーレス 平凡社

●『鉄槌/反逆者の門』 E・ウォーレス 平凡社 読了。 昭和五年に刊行された、世界探偵小説全集の第十三巻である。「鉄槌」とは、今までに何人も人を殺してきた凶悪な盗賊の仇名で。対するは警視庁(原文はスコットランド・ヤードか?)の敏腕警部アラン。こ…

『厚かましいアリバイ』 C・D・キング 論創社

●『厚かましいアリバイ』 C・D・キング 論創社 読了。 ううむ、真相も、真相解明に至る終盤の展開も、ちと物足りない。むしろ(伏字)た方が、よほどミステリとしての「型」がキマッていて、好ましいのだが。密室やアリバイ、ダイイングメッセージに屋敷の…