名探偵星影龍三全集の第二巻である。「薔薇荘殺人事件」は、さすがの出来栄え。盛り込まれた数々の仕掛けがお見事。「悪魔はここに」は、(伏字)をカモフラージュするための犯人の知恵が嬉しい。表題作「青い密室」は、犯人の工作自体が犯人限定の手がかりになってしまう趣向が秀逸。
今回、申し訳ないが途中でだんだん飽きてきた。特定の家屋やその周辺で殺人が起き、容疑者はその家に滞在中の者に限られる、というストーリーが多い。またか、と思ってしまった。続けて読むことを想定していない作品を続けて読んだせいである。
●定期でお願いしている本が届いた。
『アパートの鍵貸します』 B・ワイルダー/I・A・L・ダイアモンド 論創社
『シャンパンは死の香り』 R・スタウト 論創社
『夏の窓辺は死の香り』 D・モーズリー 論創社
一気に三冊届いた。景気のいいことである。