累風庵閑日録

本と日常の徒然

年内最後

●年内最後の更新をやる。今年の総括である。

◆今年一年、皆様にはお世話になりました。ありがとうございます。来年もまた、よろしくお願いいたします。

◆全体的に平穏で、時間にも気持ちにもゆとりのある一年であった。ジム通いが依然として続いており、体重は標準値をキープできている。このまま来年も続けて、できればもう少々の筋力アップと体脂肪低減とを図りたいものである。

◆本に関しては
買った本:百二十九冊
読んだ本:百二十五冊
積ん読が四冊増えたわけだ。

 同人誌や私家版を含め、正規の流通ルートに乗らない本をずいぶんと買った。ネットのおかげである。読む方は、論創ミステリ叢書を三十冊読めた。新刊に追いつくのはまだ何年も先のことであるが、着実に読み進めていきたい。

◆読んだ本の中から面白かった作品を題名だけ挙げる。順位もコメントも無し。
・『ニュー・イン三十一番の謎』 A・フリーマン 論創社
・『十一番目の災い』 N・ベロウ 論創社
・『キャッスルフォード』 J・J・コニントン 論創社
・『サウサンプトンの殺人』 F・W・クロフツ 創元推理文庫
・『女郎蜘蛛』 P・クェンティン 創元推理文庫

・『悪女パズル』 P・クェンティン 扶桑社ミステリー
・『不思議なミッキー・フィン』 E・ポール 河出書房新社
・『ウースター家の掟』 P・G・ウッドハウス 国書刊行会
・『死者との誓い』 L・ブロック 二見文庫
・『眼の壁』 M・ミラー 小学館文庫

・『クイーン警視自身の事件』 E・クイーン ハヤカワ文庫
・『ドルの向こう側』 R・マクドナルド ハヤカワ文庫
・『お楽しみの埋葬』 E・クリスピン ハヤカワ文庫
・『葬儀を終えて』 A・クリスティー クリスティー文庫
・『鉄仮面』(上)(下) ボアゴベ 講談社文芸文庫

・『謎のギャラリー -こわい部屋-』 北村薫編 新潮文庫
・『エーミールと三人のふたご』 E・ケストナー 岩波少年文庫

◆横溝関連は、去年からの勢いが続いてわくわくするような年であった。まず本に関して。柏書房の「由利・三津木探偵小説集成」が、『仮面劇場』と『蝶々殺人事件』との二冊を出して完結。そして年末には、春陽堂書店から『完本 人形佐七捕物帳』の刊行が始まった。一番の驚きは、捕物出版から非佐七の捕物シリーズが立て続けに出たこと。関連書籍としては、横溝作品の元ネタとされるアンソニーアボットの『世紀の犯罪』が論創海外ミステリから完訳で出た。

 イベントは、西浅草黒猫亭における「女怪」朗読ライブと、劇団「回路R」による「廃園の鬼」朗読劇との開催。また二月にはこれも西浅草黒猫亭において、「獄門島」を課題図書とする読書会が開催された。そして、ついに累計千人目が登場した「巡・金田一耕助の小径 1000人の金田一耕助」も無事開催。その他、特にこれといって名目のない横溝オフ会もちょいちょい開催された。

 個人的には、「横溝正史が手掛けた翻訳を読む」プロジェクトに一年間取り組んだ。このプロジェクトは来年も継続するし、派生する「改造社の『ドイル全集』を読む」プロジェクトも検討する。

◆映画は、ほとんど観れなかった。思うところがあってTポイントカードを解約したので、DVDレンタルができなくなった影響が大きい。それならさっさと時流に乗って、動画配信の契約でもすればいいものを、どうも腰が重い。

 最近、積極的に映画館に行ってやろうと考えるようになった。題名は挙げないが、今までに三作品観た。インプットが活字ばかりで映像が乏しいと、精神が痩せてくるような気がする。それはよろしくないので、来年も精々行きたい。

◆旅行は、高知、奈良、秋田、富山、島根と鳥取、そして上記の横溝イベントで岡山へと、それなりに行けて上出来である。温泉に行けなかったのがわずかに残念。来年は温泉計画も考えたい。